【完結済み】少年漫画おすすめランキング30選【熱い名作】

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Kindleで読める完結済みのオススメ少年漫画をランキング形式で紹介!

子供の頃から今日に至るまで、ずっと少年ジャンプを中心に少年誌を愛読し続けているが、いままで読んだ中でも特に面白かった名作を30作品に厳選してオススメしていく。

ランキングはわりと直感的な適当さなので悪しからず。

完結済みの少年漫画

【1位】ヒカルの碁

一大囲碁ブームを巻き起こした少年ジャンプの傑作囲碁漫画!

小学生の少年・ヒカルは祖父の蔵で古い碁盤を見つけたことにより、平安時代の天才囲碁棋士の霊・藤原佐為に取り憑かれてしまう。
ヒカルは佐為にせがまれて嫌々ながらも碁を始めるが、同い年でプロ級の実力を持つ少年・塔矢アキラに刺激され、次第に碁の魅力に目覚めてゆく。


画像は『ヒカルの碁』13巻。囲碁のルールがわからなくても楽しめる演出になっている。

最強棋士の霊に取り憑かれた少年の成長と活躍が巧みに描かれる少年ジャンプで異色の囲碁漫画。
ジャンプ作品の中でも特にストーリーの完成度が高く、内容的にも子供から大人まで幅広い層にオススメできる。

囲碁はルールがわからない?
大丈夫、ルールを知らなくても一切まったく問題ない。

ほったゆみ氏と小畑健氏の名コンビが白熱の対局を演出してくるため、ルールがわからなくても楽しめるようになっている。
このコンビは「何をやってるのかわからないけどスゴイ!」という描写が驚くほど上手い。
そういった描写もあって、さながらバトル漫画のような熱い展開になっている。

またストーリーも熱く、ライバルたちとの切磋琢磨を通して主人公が成長していく過程が丁寧に描かれる。
初心者の主人公は最初、最強囲碁棋士の霊の力(チート)を使って勝つのだが、同い年のライバルに感化され、そのチートを使わずに自分の力でイチから強くなることを決意する。
この「チートを与えられたのにそれを使わず、努力して自分の力で強くなる」というのは、いま考えると変則的で面白い展開だ。

そして登場するプロを目指す少年少女たちや、プロの世界で生きる棋士たちひとりひとりに人間味があり、それゆえに感情移入する人間模様にもなっている。

囲碁・将棋などのマインドスポーツを題材とした作品で、これ以上のものは今後もう出ないだろうと思える傑作だ。

【2位】鋼の錬金術師

錬金術師たちのスチームパンク・ダークファンタジー!

幼くして母親を亡くした天才兄弟のふたりは、母親を蘇らせたいがために錬金術で禁忌の人体練成を行う。
しかしその代償は大きく、兄は片手と片足を、弟は全身を失ってしまう。
そうしてふたりは失ったものを取り戻すため、伝説の「賢者の石」を探す旅に出る。


画像は『鋼の錬金術師』1巻。主人公の兄弟2人。

手塚治虫文化賞新生賞星雲賞を受賞したファンタジー漫画。
スチームパンクな近代世界を舞台に、錬金術師兄弟の冒険と戦いが描かれる。

早い話が錬金術という名の異能力バトル。
ただしバトルがメインというよりも、国を揺るがす壮大な陰謀に巻き込まれ、それに立ち向かうというサスペンス要素が強い。なので大人でも楽しめる。

そしてそのストーリーの完成度がこれまた高い。
全27巻もの長編でありながら、最初から最後まで綺麗に話が繋がっている
主人公たちの強さもインフレしないし、登場するキャラクターはモブキャラを含めてみんな最後まで活躍する。
「こんなモブキャラがここまで活躍するなんて・・・・・・」とホント驚かされる。

さらに付け加えるなら、少年漫画なのにやたら大人たちの生き様がカッコイイ
少年漫画というよりオッサン漫画ではなかろうか。
とかく、キャラクターを含めて無駄のないストーリーには感服。

【3位】ドラゴンボール

アクション描写世界一のバトル漫画金字塔!

人里離れた山奥で暮らしている野生少年・孫悟空。
西の都からやってきた科学少女・ブルマと出会い、7つ揃えたらどんな願いでも叶う「ドラゴンボール」を探す冒険の旅に出る。


画像は『DRAGON BALL カラー版 フリーザ編』7巻。読みやすいアクションが魅力。

いまなお世界中で絶大な人気を誇る少年ジャンプ作品の代表作。
トーナメントなどを通してひたすらに強敵との死闘を繰り広げる王道中の王道バトルが描かれる。

説明不要なくらいには有名な漫画かと思うが、その真の魅力は読みやすいアクション描写にある。
ごちゃごちゃ描き込まずに無駄を省き、さらにコマ割りや構図も読みやすさ最優先で構成されている。
そのためどんなバトルもスラスラ読める。

ここまで徹底的に読みやすく、且つスピード感と迫力があるバトル漫画はほかに見たことがない。
世界一上手いバトル漫画」と言っても過言ではないだろう。

ついでに言えば、鳥山明氏はキャラクターデザインやデフォルメ技術も抜きん出て上手い。
この人の絵はセンスの塊で心底感心する。

まぁデザイン云々は別にしても、バトル漫画が読みたいならまずコレだ

(カラー版は分かれていてややこしいが、この上から順に読んでいけばOK)

【4位】ナルト

忍者たちが己の信念をかけて戦うファンタジー忍術バトル!

少し前まで忍者たちが大きな戦争を行い殺しあっていた世界。
孤児の少年・ナルトは落ちこぼれの忍者で、そのうえ出生の秘密により大人たちから差別される悲惨な境遇にいた。
しかしナルトは諦めない心でまっすぐに成長し、その努力と行動で次第に周囲を認めさせてゆく。


画像は『ナルト』4巻。高い画力によるアクション描写が魅力のひとつ。

72巻も続いた長寿のファンタジー忍術バトル漫画。
忍者という設定と、かっこいいアクションシーンから、海外でも高い人気を誇った。

ストーリーもあれだけの長編に関わらず綺麗にまとまったが、何よりバトルが素晴らしい
作者の岸本斉史氏はこれがデビュー作にもかかわらず序盤から画力が高く、そしてアクション描写がとても上手い。
そのアクションの上手さを存分に活かしており、序盤から終盤まで名バトルの宝庫で、バトル漫画としては『ドラゴンボール』にも決して引けを取らない

また和風ファンタジーの作品はリアル寄りな刀剣アクションになりがちなところを、この漫画では忍術を魔法のように使い、ド派手なバトルに魅せている点も上手いと思う。

実に少年ジャンプらしさが良く出たバトル漫画で、『ドラゴンボール』の後継作と言っても過言ではない。

現在は続編の『ボルト』が連載中。

【5位】デスノート

名前を書いた相手を殺せる「死神のノート」を巡った天才同士の頭脳バトル・サスペンス!

とある死神が人間界に落とした、名前を書いた相手を好きなように操って殺せるノート。
それを拾った日本一の天才高校生・夜神月は、ノートを使って犯罪者を心臓麻痺で裁き、犯罪のない世の中を作ろうとする。
一方でその殺人を阻止しようと、誰も名前を知らない世界一の名探偵が動き出す。


画像は『DEATH NOTE』3巻。監視の目を欺くため、ポテチを食べるふりをしながら犯罪者を殺す有名なシーン。

世界的な社会現象にもなった頭脳戦サスペンス漫画
映画の出来も良かったが、原作の漫画も当然名作だ。

本作のルールは意外とシンプルで、主人公は殺人の証拠を掴まれたら負け。
それに対する探偵は、名前を知られたら負け。

この証拠と名前を巡る頭脳戦・心理戦の駆け引きがとても面白い。
そのうえ毎回ハラハラドキドキのテンポの良い展開が続いていくため、連載当時は毎週楽しみに読んでいた。
この大場つぐみ氏による1話ごとに計算された読者を飽きさせないストーリー構成には脱帽する。

そしてこの漫画の魅力は小畑健氏の美麗な画があってこそとも言える。
ストーリーも作画もどちらもハイクオリティでサスペンス漫画の傑作だ。

【6位】アイシールド21

凡人が天才に挑むジャンプ王道の熱血アメフト逆転劇!

悪魔的な頭脳を持つアメフト部の主将・ヒル魔に見出された、ズバ抜けた俊足を持つ気弱なパシリ少年・小早川瀬那。
瀬那は素人ながらも俊足を活かして試合で活躍し、選手として成長を遂げる。
そうして瀬那やヒル魔は仲間たちと全国大会決(クリスマスボウル)を目指していゆく。


画像は『アイシールド21』23巻。村田雄介氏の圧巻の画でアメフトが描かれる。

アメリカでは人気だけど日本ではマイナーなアメフトを題材とした少年ジャンプのスポーツ漫画。
『ヒカルの碁』と同じく「ルールがわからなくても面白い」作品なので、アメフトを知らない人にも自信を持ってオススメできる。

物語は全国大会決勝(クリスマスボウル)を狙う弱小アメフト部に素人の主人公が入部し、持ち前の俊足を活かして活躍する王道展開。
しかしながら主人公をはじめ、仲間たちは一芸に特化した凡人(と言っていいのかわからないが)ばかりで、凡人たちが天才を相手にどう立ち向かうのかという「凡人vs天才」の才能の壁がひとつのテーマとなっている。
そうした凡人たちの天才に対する葛藤のドラマが見所だ。

また少年ジャンプにしては珍しく、異能スポーツバトルではないリアル寄りの試合描写になっている。
しかしながらアメフトに実在する普通の技を、まるで必殺技かのような演出で魅せてくるため、上述したようにルールがわからなくても楽しめる。
稲垣理一郎氏と村田雄介氏のコンビはそこが上手い。

個人的に『スラムダンク』以降のジャンプスポーツ漫画の中ではこれが最も面白かった。
特に20巻~23巻は名試合で必見だ。

【7位】ダイの大冒険

ドラクエ×少年ジャンプの傑作ファンタジー!

モンスターが暮らす平和な島で、モンスターたちに育てられた人間の少年・ダイ。
島を訪れた勇者育成の家庭教師・アバンに才能を認められ、勇者になるための特訓を開始する。
しかしかつて勇者に倒された魔王が復活し、ダイたちを襲撃して来ることに……。


画像は『ダイの大冒険』18巻。魔王軍との激しい戦いが描かれる。

少年ジャンプで連載されていたオリジナルストーリーのドラクエ漫画
「勇者が魔王を倒したその後の世界」を舞台に、次世代勇者一行の冒険が描かれる。

物語は勇者とその仲間たちが魔王軍と戦うという王道ファンタジーで、その冒険と戦いを通して主人公たちは成長していく。
中でも特に、主人公の親友にして魔法使いの少年・ポップの成長が熱い
編集部から「こいついらないから、早く殺せよ」と言われたほどのヘタレキャラが成長し、人間代表として魔王に立ち向かう姿は必見だ

また主人公側だけでなく、敵側の成長も描かれる。
最初は卑劣な敵も、主人公たちとの戦いを経て真っ当な武人へと成長し、ライバルとして立ちふさがってくる。
絵は少々古臭いけれど、そうした成長物語が上手いし面白い。

また長編ながらストーリーの完成度も高い。
個人的にジャンプバトル漫画では1・2を争う完成度の高さだと思う。

【8位】幽遊白書

喧嘩最強の中学生が妖怪と戦う格闘異能力バトル!

子供を助けて交通事故で死んだ不良中学生の少年・浦飯幽助。
その死は霊界の閻魔大王も予定外だったため、幽助は人間界で悪さをする妖怪を退治する霊界探偵として蘇ることになる。


画像は『幽遊白書』12巻。主要メンバーの4人。

現在『ハンターハンター』を連載している(?)冨樫義博氏のバトル漫画。

最初は1話完結のオカルトな人情物語としてスタートしたものの、3巻頃からバトル路線に変更
それからはジャンプお得意のトーナメント戦になったり、ジョジョ風の異能力バトルになったりしつつも、最後にはまたオカルトな日常に戻って終わった。
しかしどの展開を取っても名作で、全19巻とは思えない密度で面白い

子供の頃はバトル漫画として好きだったが、大人になってから読み返すと、ヒューマンドラマとしても名作だったことに気づかされる。
冨樫氏の凄いところは、少年漫画の熱いバトルを描けて、なおかつ大人向けの青年漫画的なドラマを描けるところにあるのではないかと思う。

そういった点でも、本作は冨樫氏の才能が存分に出た名作だ。

【9位】北斗の拳

核で荒廃した世界を拳ひとつで生き抜くバイオレンス・アクション!

核戦争で文明が崩壊し、弱肉強食の世界となった世紀末。
一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の伝承者・ケンシロウは、奪われた恋人のユリアを取り戻すため旅をする。


画像は『北斗の拳』9巻。漢たちの命を賭した闘いが魅力。

お前はもう死んでいる」の決め台詞で一世を風靡した格闘バトル漫画。
少年ジャンプで3年間にわたり1位を維持し続けた記録を持つ、80年代を代表する作品のひとつだ。

物語の世界観は『マッドマックス2』のように文明が崩壊し、秩序を失ったポスト・アポカリプス。
そんな暴力がすべてを支配する荒廃した世の中で、最強の「北斗神拳」を使う主人公の戦いにつぐ戦いの旅を通して、漢たちのハードボイルドな生き様・散り際が描かれる。

少年誌とは思えないくらい、みんな文字通り命を賭けて戦うし、その結果死んでいく。
主要人物でも驚くほどポンポン死ぬので悲しいけど、それがあるからこそ、いつまでも心に残る名作になっている。

またこの頃の少年ジャンプ漫画は伏線とか設定の整合性とか細かいことは気にせずに、とにかく1話ごとの盛り上がりを重視して、その場の勢いで描き上げられていたのも特徴だろうか。
なので冷静に読むと色々とツッコミどころはあるのだが、その反面、1話1話の内容がとても濃い。

そういった時代だからこそ生まれた熱い漫画とも言える。

スピンオフギャグ漫画の『北斗の拳 イチゴ味』も好評。

【10位】金田一少年の事件簿

IQ180の高校生が難事件を解決するミステリー漫画の金字塔!

名探偵・金田一耕助の血を引く高校生の少年・金田一一。
幼なじみの頼みで演劇部の合宿に参加するが、合宿先の孤島のホテル「オペラ座館」では恐ろしい事件が待ちかまえていた。


画像は『金田一少年の事件簿』1巻。孤島で起きた殺人事件に挑む金田一少年。

少年誌で推理漫画ブームを生み出した「推理漫画の金字塔」とも言うべき名作。
普段はダメ人間だけど、事件のときだけ天才的な頭脳を発揮するIQ180の高校生が、数々の難事件に巻き込まれつつも、それらを解決に導いていく。

推理漫画だと、本作のヒットを受けて登場した『名探偵コナン』も有名だろう。
比較すると、コナンは小学生向けの軽めなストーリーが多いのに対して、金田一少年は復讐目的の犯人による悲劇的でドラマチックな内容が多い。

恋人や家族を失い、復讐のために犯行に及ぶ犯人。
その動機や想いにはついつい感情移入をさせられてしまうが、そういった犯人を含めたドラマが上手いと思う。

コナンとどちらが良いかは好みの問題だが、個人的には金田一少年のほうが子供も大人も楽しめてオススメだ。

以下は現在連載中の作品。

【11位】ジョジョの奇妙な冒険(完結は7部まで)

心理戦×異能力バトルの金字塔!

イギリス貴族のジョースター家。
そのジョースター一族と宿敵の吸血鬼・ディオの、100年に亘る世代を超えた戦いが繰り広げられる。


画像は『ジョジョの奇妙な冒険』第5部。個人的にストーリーは5部が一番良かったと思う。

30年以上連載が続いている長寿のバトル漫画シリーズ。
3部から始まる頭脳戦・心理戦を交えた異能力バトルと、印象に残る独特の台詞回しで、その後の多くの作品に多大な影響を与えた。

現在8部が連載中だが、ストーリーは部ごとにほとんど独立しているため、7部までは完結した作品として読める。
かなりの長編シリーズなので全部を読むのは大変という人には、3部、4部、5部、7部をオススメする

3部は本作の代名詞とも言える異能力「スタンド」が初登場する回。
個人的にジョジョは1部の時点では打ち切られてもおかしくない漫画で、3部で異能力バトルが始まってから名作になったと思う。

4部は日本の街を舞台とした日常バトル
能力を悪用する殺人者から街を守るための戦いや、能力者たちの日常が描かれる。

5部はイタリアが舞台のマフィア同士の抗争バトル
覚悟を決めた漢たちの息をつかせぬ命がけの戦いの連続で、テンポの良いスリリングな展開になっている。個人的に一番好き。

そして7部は19世紀後半のアメリカを舞台とした、壮大な大陸横断の乗馬レース大会バトル
1部~6部までの一連のストーリーがリセットされているため、ジョジョシリーズをはじめて読む人でも楽しみやすい。

(完結は7部まで)

【12位】グラップラー刃牙

最強を決める地下闘技場の異種格闘技バトル!

高校生にして地下闘技場のチャンピオンに君臨する少年・範馬刃牙。
「地上最強の生物」と謳われる父親・範馬勇次郎を倒すため、刃牙は強者と闘い最強を追い求める。


画像は『グラップラー刃牙』1巻。試合直前に食事をする有名なシーン。

格闘技漫画と言えばコレ」というくらいには有名な異種格闘技漫画。
空手、柔道、合気道、ボクシング、レスリングなどなど、様々な格闘技のトップファイターたちによる、地上最強を決める熱き闘いが描かれる。

いまでこそネタ漫画扱いされているが、この初期シリーズの『グラップラー刃牙』の頃は真面目な内容だった。
地下闘技場で最年少チャンピオンに君臨する主人公の試合に始まり、そこに至るまでの幼年期の闘い、そして最強を決めるトーナメントが展開されていく。

特に9巻あたりから始まる幼年編とその後のトーナメント編が面白い
どこを切り取っても名勝負だらけで、主人公以外の闘いも熱すぎる。

格闘漫画が好きな人なら読んでおくべき名作だ。

外伝も名作なのでオススメ。

またその後もシリーズが続いているので掲載しておく。
個人的に『バキ』の途中までは名作が続いていると思う。

【13位】封神演義

中国の古典小説をもとにした壮大なSF歴史ファンタジーバトル!

紀元前11世紀の古代中国・殷の末期。
殷の皇帝・紂王は仙女・妲己の術により魅了され、操り人形と化していた。
仙界の道士・太公望は、悪しき仙人・道士を封印する「封神計画」の任務を受け、殷で暴虐の限りを尽くす妲己と対立する。


画像は『封神演義』20巻。「宝貝」という仙界の道具を用いて戦う。

中国の古典小説「封神演義」を少年漫画らしい異能力バトルにアレンジした藤崎竜氏の出世作。

ストーリーはひとつの時代の終焉と新たな時代の始まりを描いた、中国らしいスケールの大きさを感じさせる大河ファンタジー。
さらにそれにSF的な解釈を加えて、より壮大な世界観に仕上げている。

また少年漫画なだけに、仙人たちの能力バトルも激しい。
「宝貝」という仙界の道具を使って、各々が個性的な能力を発揮してくる。

バトルでは敵だけでなく味方も大量に死にまくるし、そもそもバトル関係なく人が死にまくるが、主人公の軽い性格とコミカルなギャグにより、あまり暗くは感じさせない読みやすさになっている。
そこはさすがフジリュー氏。

そして少年ジャンプとしては大変珍しく、伏線がキレーに回収されてストーリーが完璧にまとまっている。そういった点でもオススメ。

【14位】ブリーチ

オシャレでスタイリッシュな死神バトル!

幽霊の見える高校生・黒崎一護は、自らを死神と名乗る少女と遭遇し、同時に「虚」と呼ばれる悪霊に襲われる。
家族を守るために死神になってしまった一護は、それから虚と戦う日々を送ることになる。


画像は『BLEACH』13巻。味方も敵もカッコイイデザインのキャラが多い。

『ワンピース』『ナルト』と並び評された少年ジャンプの代表作。

とにかく作者の天才的なセンスがあふれ出ている漫画で、キャラクターもセリフもバトルもオシャレでスタイリッシュ。
中盤頃から登場する必殺技の「卍解」などは、少年ジャンプ史上でも1・2を争うかっこ良さだと思う。

もちろんただオシャレなだけでなく、バトル漫画としても王道で面白い。
特に7巻~20巻のストーリーは高く評価されているし、個人的にもオススメ。

成田良悟氏による小説版もオススメ。
本編では放り投げだった設定を補完している。

【15位】るろうに剣心

幕末を生き抜いた剣客たちの明治時代・剣戟バトル!

幕末の頃に「人斬り抜刀斎」と恐れられた伝説の剣士・緋村剣心。
維新後は不殺を誓い、人を斬れない逆刃刀を手に人々を守り続ける。


画像は『るろうに剣心』7巻。剣戟バトルが魅力。

現在は続編の『北海道編』が連載中。

【16位】スプリガン

超古代文明の遺産を巡って戦うSFアクション!

超古代文明の遺産(オーパーツ)を封印する組織「アーカム」の特殊工作員「スプリガン」。
高校生の少年・御神苗優はスプリガンの一員として、各国の軍隊や傭兵、秘密結社などを相手に、古代遺産を守るべく日々戦ってゆく。


画像は『スプリガン』1巻。オーパーツを組み込んだオリハルコン製のパワードスーツを装着して戦う主人公。

「中二要素を料理するのが世界一うまい漫画家」と言われたりする皆川亮二氏のSF格闘アクション漫画。
超古代文明のオーパーツを巡る特殊工作員「スプリガン」の戦いが描かれる。

かつて地球に存在した、現代を遥かに上回る科学力を持った超古代文明。
地球各地に眠るその遺産(オーパーツ)を巡り、世界各国の軍隊や企業が裏で争っているという物語。

主人公は表向きは普通の高校生ながらも、裏ではオーパーツを発見・封印する巨大財閥「アーカム」に所属する特殊工作員「スプリガン」の一員。
その主人公がオーパーツを用いて実用化された通常の30倍以上の筋力を発揮させるパワードスーツ「アーマード・マッスルスーツ」を装着し、傭兵やアメリカの特殊部隊、ネオナチなどと戦っていく中二心をくすぐるバトルが展開されていく。

30年経ったいまでも再アニメ化されるくらいには根強い人気を誇る名作。
特に中盤から後半にかけての熱い格闘アクションは、いま読んでもトップクラスの面白さだ。

【17位】ARMS

金属生命体「ARMS」を移植された少年少女たちが運命を切り開くSFアクション!

日本で普通の高校生活を送っていた少年・高槻涼の前に突然、左腕に「ARMS」という兵器が移植された転校生がやって来る。
それにより平穏な日常は崩れ去り、世界規模の陰謀と激しい戦いに巻き込まれてゆく。


画像は『ARMS』10巻。腕から荷電粒子砲を放つ敵。

厨二漫画の代名詞ともいえる皆川亮二氏の代表作。

特殊な訓練を積んだ高校生や元傭兵の主婦がエリート特殊部隊を倒したり、単身赴任の忍者がマフィアを潰したりする、そんな漫画。

いま読み直すと厨二設定の塊だったりするのだけど、読んでいる最中はまったくそんなことを感じさせない、熱くカッコイイバトルが描かれていく。

ただし少年サンデーとは思えないほど話は殺伐としていて重い。

敵も味方も悲劇だらけで、登場人物たちは悲しいほどに散っていく。
しかし主人公たちは辛く厳しい現実を前に苦悩しながらも、人間として成長し、力強く歩んでいくため、それに心を動かされて感動する。

ホント良い意味で熱くなれる厨二バトルの名作。

【18位】ベイビーステップ

優等生がノートで戦う戦術テニス漫画!

高校からテニスを始めた生真面目な優等生の丸尾栄一郎。
身体能力がない丸尾は、生真面目な反復練習によるコントロールと、不屈のメンタル、そしてノートを用いた戦術を武器に強敵と戦っていく。


画像は『ベイビーステップ』3巻。コントロールとカバーリングで戦う主人公。

少年漫画にしては珍しく、戦術に重点を置いたリアル志向のテニス漫画。

主人公はノートを使って情報収集をし、その情報をもとに戦術を組み立てて戦っていく。
試合中だろうと合間にノートをとる主人公に周囲は驚くが、その情報で対戦相手を徐々に追い詰めて勝利をもぎ取っていく様が爽快。

少年漫画にしては負けまくりで、必ずしも順風満帆とはいかない道のりではあるものの、応援したくなる魅力がある主人公なので読んでいて楽しい。

少年スポーツ漫画としては地味すぎて大きな話題にはなっていないのだけど、ジワジワ面白くなっていくので個人的には好き。

【19位】ハイキュー!!

高校男子バレーボールのバディストーリー!

低身長だが類稀な運動神経とバネを持ちあわせた少年・日向翔陽。
「コート上の王様」と呼ばれる孤高の天才セッター・影山飛雄。
中学で対戦したふたりが同じ高校で再会したことから物語は動き出す。


画像は『ハイキュー!!』1巻。初期の頃から絵に躍動感があって上手い。

【20位】テニスの王子様

アメリカのJr大会で4連続優勝の経歴を持つ天才テニス少年・越前リョーマ。
日本に帰国したリョーマはテニスの名門中学校「青春学園中等部」に入学し、全国制覇を目指してゆく。


画像は『テニスの王子様』6巻。

【21位】ガンスリンガーガール

義体化された少女たちと担当官の儚いヒューマンドラマ。

テロの絶えないイタリア。
悲しい過去により重症になった少女たちが政府組織によって義体化と洗脳を施され、担当官と共にテロリストと戦ってゆく。

画像は『GUNSLINGER GIRL』1巻。機械の体を与えられ洗脳を施された少女たちがテロリストと戦う。

儚さ全力全開で切なくて泣ける漫画。

凄惨な事件などで身体を失った少女をサイボーグ化。
さらに薬物投与による洗脳で記憶を消去。

そうして対テロリストの人間兵器となった短命の少女たちが、殺し合いの日常の中でパートナーの担当官とともに「小さな幸せ」を見つけてゆく。
しかしそうした幸せの記憶すらも、すぐに失われてしまうという儚さ。

理不尽な世界に悲しくなってくる物語だけど、記憶に刻まれるいい話でもあった。

【22位】ロトの紋章

『ドラゴンクエスト3』の子孫たちの戦いを描いたダークファンタジー!

ゾーマが倒されてから100年後、精霊ルビスによって封じられていた大魔王・異魔神が蘇り、世界は再び闇に覆われようとしていた。
異魔神の配下によって国を滅ぼされた勇者ロトの子孫・王子アルスは、異魔神を倒すための旅に出る。


画像は『ロトの紋章』7巻。ロトの子孫同士の戦い。

『ドラクエ3』でゾーマが倒されてから100年後を舞台に、ゾーマを超えるスケールの大魔王と、勇者ロトの子孫たちの戦いを描いた物語。

ドラクエ漫画としては『ダイの大冒険』と双璧をなす有名な作品だが、こちらは陰のある薄暗い雰囲気で、悲劇的なダークファンタジーになっている。
まぁこの当事の少年ガンガンはわりと重い漫画が多かった気がする。

『ダイの大冒険』よりもドラクエのストーリー・設定を反映している漫画なため、『ドラクエ3』をプレイしたことがある人にはとてもオススメだ。

ストーリーの完成度も『ダイの大冒険』に負けず劣らず高い。

【23位】鬼滅の刃

鬼と戦う剣士たちの大正ファンタジー剣戟バトル!

時は大正時代。
炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変する。
唯一生き残ったものの、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すため、また家族を殺した鬼を討つため、炭治郎と禰豆子は旅立つ。


画像は『鬼滅の刃』1巻。しょっぱなから衝撃的な展開が続いていく。

【24位】五等分の花嫁

五つ子のうち誰を選ぶかを読者が推理する恋愛ミステリー!

貧乏な生活を送る高校生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。
ところが教え子はなんと同級生で、しかも五つ子だった。


画像は『五等分の花嫁』1巻。容姿がソックリな5姉妹。

ミステリー要素を前面に出した点が珍しいラブコメ漫画。

容姿がそっくりな五つ子のヒロインのうち、誰か一人と主人公が結婚する結末が最初に提示される。
その花嫁が誰かを、主人公の回想を通じて読者が推理していくミステリー的な構成になっている。

そして最初から結末が決まっているからか、恋愛漫画に(というか人気漫画に)よくある引き伸ばしが一切なく、非常にテンポよくストーリーが進んでいく。
推理要素とあわさって後半まで飽きずに読めた。

また主人公の性格がいいのも読みやすい点。
恋愛漫画の主人公は不快感を持たれやすい性格をしていることが多いように思うが、この主人公は珍しく不快感を感じない、むしろ応援したくなるタイプだ。

さらに絵も綺麗で、少なくとも12巻までは少年ラブコメ漫画の教科書に載せたいくらい完璧な出来と言える。

【25位】すごいよマサルさん

少年ジャンプの伝説的シュールギャグ漫画!

謎の格闘技「セクシーコマンドー」を習得した変人高校生・花中島マサル。
彼が部長を務める「セクシーコマンドー部(ヒゲ部)」でちょっとおかしな部活が展開されてゆく。


画像は『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』1巻。独特のシュールギャグはその後の作品に多大な影響を与えた。

ギャグ漫画界に革命をもたらしたシュールギャグ漫画。
『マサルさん』以前と『マサルさん』以降に分類してもいいくらい、その後の漫画に大きな影響を与えた作品で、当時は『マサルさん』に影響を受けた漫画が世に溢れ返っていた。

この漫画の面白さを文章で示すのは難しいが、シュールギャグ漫画のバイブルといっても過言ではない作品なので、シュールギャグが好きな人は読んでおくべきだろう。
いまでも忘れられないギャグのオンパレードで、私も当時かなりハマっていた。

【26位】魔法陣グルグル

ドラクエパロディの伝説的ファンタジーギャグ漫画!

ドラクエ風のRPGっぽい世界。
両親に無理やり勇者として育てられた少年・ニケは、伝説の魔法「グルグル」を使う少女・ククリと出会い、魔王討伐の旅に出る。


画像は「魔法陣グルグル」13巻。ドタバタした展開。

ドラクエ風のゲーム世界を舞台に、RPGネタを用いたファンタジーギャグ漫画。

いまでもちょくちょくネットスラングで作中のセリフなどが用いられるのを見かける。
それくらい当事は流行ったし、何年経っても忘れられないギャグが多い。

後半はファンシーな雰囲気の恋愛漫画になってしまったものの、序盤の面白さは子供から大人までオススメだ。

【27位】バクマン。

少年ジャンプの漫画家になってアニメ化を目指す漫画家漫画!

死んだ叔父が漫画家だった絵のうまい少年と、文才と発想に長けた秀才少年の2人が、コンビを組んで漫画家として成功する道を志す。


画像は「バクマン」1巻。絵のうまい少年と文才のある少年がコンビを組む。

【28位】銀の匙

北海道の農業高校を舞台とした青春ストーリー!

高校受験に疲れた少年・八軒は、学力競争と高圧的な父から逃れるため、寮生活の農業高校に進学する。
当初は農業関係の将来を見据えている同級生たちとの違いに苦悩する八軒だが、仲間たちと共に過ごすことで成長し、新たな目標を見つけていく。


画像は『銀の匙』1巻。農業高校に戸惑う主人公。

農業というと農大漫画の『もやしもん』も有名だが、『もやしもん』は菌(というかお酒)がメインなのに対して、こちらは純粋に農業の話がメイン。

気のいい仲間たちとの3年間の農業高校生活を通して、主人公の成長や、畜産での命の重さ、農家生活の厳しさなどが描かれていく。

作者の荒川弘氏自身、北海道の農業高校に通い、漫画家になる前は実家の農家で働いていた経験があるため、農業高校生活や農業・畜産描写にリアリティがある。
普通はリアルな高校生活なんてそんなに面白くならないのだけど、北海道の農業高校という環境がそれを面白くしていく。

後半はちょっと駆け足展開だったが、少なくとも11巻までは名作。

【29位】機動戦士ガンダム THE ORIGIN

ファーストガンダムを安彦良和氏自らがリメイク・コミカライズ!

スペースコロニーへの宇宙移民が始まって半世紀あまりが過ぎた宇宙世紀0079年。
スペースコロニー国家・ジオン公国は連邦政府に対し独立戦争を挑み、新兵器・モビルスーツの導入やコロニー落としなどにより優位に立ち、双方の人口の半分を死に至らしめる。


画像は「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」9巻。シャア・アズナブルのオリジナルエピソードが大幅に追加されている。

ガンダムシリーズ1作目の『機動戦士ガンダム』を、アニメーションディレクターやキャラクターデザイナーなどを務めた安彦良和氏自らがリメイクした漫画。

テレビアニメ版をベースに、ライバルとして名高いシャア・アズナブルの生い立ちなどのエピソードが追加され、さらに現代に合わせて設定の見直しも行われている。

特に9巻から14巻あたりのシャア過去編は完全オリジナルのストーリーとなっているため、アニメ視聴済みの人にもオススメだ。
もちろんアニメを観たことがないという人にも、オタクの教養としてオススメする。

【30位】こち亀

少年ジャンプで40年間連載された巻数ギネス記録の警察ギャグ漫画!

東京都葛飾区にある亀有公園前派出所に勤務する警察官の両津勘吉。
警察官として型破りな両津は、毎日街で様々な問題を巻き起こしてゆく。


画像は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』1巻。初期の頃は劇画的だった。中川が普通にイケメン。

少年ジャンプで40年間にわたり連載され、最終的には200巻で完結し、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定された偉大な漫画。

趣味や時事ネタを交えながら1話完結していくギャグ漫画になっており、いつどの巻から読んでも安定して面白いのが凄い。

200巻もの大ボリュームなため、漫画を大人買いしたい衝動に駆られたら、これを購入しておけば満たされるのではないかと思う。

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