【完結済み】短編漫画おすすめランキング30選【短い名作】

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(11月12日更新)

Kindleで読める、10巻以内に完結しているオススメの短編漫画をランキング形式で紹介。

まぁ全体的には青年誌のSF漫画が多めだろうか。

完結済みの短編漫画

【1位】寄生獣

寄生獣 フルカラー版(1) (アフタヌーンコミックス)

人間を捕食する寄生生物との戦いと共生を描いたSFアクション!

突如飛来した謎の寄生生物たち。
彼らは人間の頭に寄生して脳を乗っ取り、人間そっくりの姿で人間社会に紛れ込みながら、密かに人間を捕食するようになる。
日本の高校生・新一も寄生されるが、寄生先が右手だったために命を取られずにすむ。
しかしそれから右手の寄生生物との奇妙な共生関係が始まる。


画像は『寄生獣』1巻。謎の寄生生物に寄生される主人公。

高い評価を得ながらも、ハリウッドと契約したのに映像化されず、しかも契約のせいで長いこと他とメディアミックスが行えなかった不運な名作。

「人間そっくりの化物たちが社会に潜んでいる」「人間の主人公がその化物の側になってしまう」というシチュエーションは、その後の作品に大きな影響を与えた。
最近のだと『東京喰種』や『亜人』はこれの影響をモロに受けていると思う。

そういうわけで寄生生物によって右手に寄生された主人公は不幸にも、半分人間・半分化物になってしまい、そのことに悩みながらもほかの寄生生物と戦っていく。

しかし右手の”ミギー”が愛着の持てるユニークなキャラなため、暗い展開だけでなく、熱いバディものになってくるのが良いところ。

食物連鎖の頂点に立つ人間が被食者の立場になるとか、環境問題とか、親子愛とか、哲学とか、そういったシリアスな要素も詰め込まれているのだけど、単純にバトルアクションとしてみても面白い。

絵は古臭いけど、漫画史に残る完成度の高いストーリーなので、一度は読んでおきたい作品だ。

【2位】プラネテス

プラネテス(1) (モーニングコミックス)

宇宙を通して「愛」を語るSFヒューマンドラマ!

今よりも気軽に宇宙へ行けるようになった近未来。
宇宙のデブリ(ゴミ)回収業者として働く青年・ハチマキは、いつか宇宙船を所有することを夢見ながらゴミ拾いの日々を送る。


画像は『プラネテス』1巻。事故が原因でパニック障害を引き起こし、自己と語り合う主人公。

SF賞の星雲賞で『風の谷のナウシカ』以来となる原作・アニメのダブル受賞を果たした作品。

舞台はいまより宇宙開発が進んだ2070年代で、月面での資源開発や、火星にも居住施設が作られるようになった時代。

宇宙開発によって生まれたスペースデブリ(ゴミ)が旅客機と衝突事故を起こすなどの社会問題を起こしており、主人公はそのデブリを回収する仕事をしている。

その主人公を通して、宇宙で生きる様々な人々を描き出したのがこの漫画となっている。

同じ宇宙を題材とした作品でも夢に向かって明るく突き進む『宇宙兄弟』とは異なり、こちらは宇宙を通して人生観などの思想を扱った深く考えさせられる話が多い。

これを20代半ばのデビュー作で描いた作者にはただただ脱帽する。

【3位】ピンポン

ピンポン(1) (ビッグコミックス)

高校生たちの才能と挫折と成長を描いた卓球青春ストーリー!

高校の卓球部に所属するスマイルとペコは、小学生のころから一緒に卓球をしている幼馴染。
自信家で天才肌のペコのほうが実力は上に見られているが、実はスマイルはペコに匹敵する才能を隠していた。


画像は『ピンポン』5巻。松本大洋氏による躍動感ある卓球描写も魅力。

才能を巡るスポーツの厳しさと選手たちの苦悩、そして友情と青春を短い巻数でまとめた松本大洋氏の傑作漫画。

破天荒な天才少年のペコは自分の才能に自惚れるが、顧問や強豪選手たちはペコよりも、その親友のスマイルのほうが才能があると注目する。

スマイルは自分の勝ち負けに興味がなく、自分にとってヒーローであるペコの活躍を好んでいたが、顧問の熱意に押される形で猛練習に取り組み、一躍高校卓球のトッププレイヤーに昇り詰める。

そのスマイルの圧倒的な才能を前にペコや他の選手たちは苦悩し挫折していくのだが、その挫折からの成長がこの漫画の物語となっている。

短編のスポーツ漫画では間違いなくトップクラスに面白い。

【4位】攻殻機動隊

攻殻機動隊(1) (ヤングマガジンコミックス)

電脳化・義体化した社会を描いたサイバーパンク漫画の金字塔!

西暦2029年、通信ネットワークに覆われ、膨大な情報が世界を駆け巡っている超高度情報化社会。
それにあわせてより複雑化していく犯罪に対抗すべく、公安9課の特殊部隊「攻殻機動隊」が結成される。


画像は『攻殻機動隊』1巻。士郎正宗氏によって近未来の世界が描かれていく。

アニメがめちゃくちゃ有名で、ハリウッド映画化もされたサイバーパンク漫画。

テロリストと戦う特殊部隊の公安9課「攻殻機動隊」を通して、脳とパソコンを融合した電脳化や、サイボーグ化(義体化)が一般化した近未来の日本社会を描き出している。

この現実で実現しそうな世界観に魅了されるが、漫画では注釈を含めてこの世界観がビッシリと描かれている。

アニメはアニメで名作だけど、漫画はキャラクターがコミカルだったりしてまた違った雰囲気で楽しめるため、アニメ視聴済みの人にもオススメだ。

【5位】蟲師

蟲師(1) (アフタヌーンコミックス)

怪異を引き起こす「蟲」の事件を解決する伝記ファンタジー!

江戸時代~明治時代あたりの架空の日本。
常人には見えない「蟲」への対処を生業とする「蟲師」のギンコは各地を旅し、蟲により引き起こされる怪異を解決してゆく。


画像は『蟲師』1巻。蟲に取り付かれた少年。

幻想的な和の雰囲気を淡々と魅せてくる独特の作品。

「蟲」という普通の人には見えない妖怪のような怪異がおり、それが様々な怪奇現象を引き起こす。

その蟲に取り付かれた人たちの数奇な人生が語られ、そのうえで専門家の主人公が解決していくという1話完結のエピソード集になっている。

まぁストーリーもいいのだが、何よりその雰囲気が素晴らしい。
日本の山や村の雰囲気がよくあらわされていて、それに「蟲」というファンタジー要素もブレンドされ、神秘的な香りをかもしだしている。

雰囲気漫画の傑作だと思う。

【6位】ブラム

新装版 BLAME!(1) (アフタヌーンコミックス)

どこまでも上へ続く巨大都市を探索する圧倒的スケールのサイバーパンク・アクション!

都市が複雑高度に階層化され、極限まで発達したインターネット世界になった遠い未来。
災厄により人間は市民権の「ネット端末遺伝子」を失ってしまい、AIにより排除されてしまう。
サイボーグの霧亥はこの世界を救う鍵となる失われたネット端末遺伝子を持つ人間を探し出すため、果てしない探索と戦いの旅を送る。


画像は『BLAME!』1巻。壮大な都市構造物が魅力。

弐瓶勉氏の初期代表作。
『シドニアの騎士』や『人形の国』のような丸くなった頃の作品とは違い、ぶっとんでいた頃の作品だ。

ネットワークへのアクセスを可能とする「ネット端末遺伝子」が市民権となった遠い未来。

しかしながらこの「ネット端末遺伝子」が感染により人類から失われてしまい、人類はAIのセーブガードから排除される対象になってしまう。
しかも「ネット端末遺伝子」を持つ人類がいなくなりAIを制御できなくなったことで、都市構造物が際限なく拡張され続け、地上すべてが建物に覆われる。

そんな中、不老不死のサイボーグの主人公は世界を長い年月をかけて巨大都市の階層を上へ上へと探索し、邪魔する敵を排除しながら「ネット端末遺伝子」を持つ人類を探し出そうとする。

・・・・・・というようなストーリーなのだが、主人公がまったく語らず、黙々と探索していくので、最初に読んだときはほとんど理解ができなかった。
3周くらい読んで、さらにWikipediaで補ってなんとか理解できたくらいだ。

だけど絶望的で壮大な世界を探索する不気味さや恐ろしさは読んでいてしっかり伝わってくるため、仮にストーリーを理解できなくてもこの世界観の魅力は感じられることだろう。

終始とても緊張感のある独特の世界観だった。

ついでに同作者の『BIOMEGA』もオススメ。
雰囲気的には同じ作品。

【7位】孤独のグルメ

孤独のグルメ【新装版】 (SPA!コミックス)

大衆食堂で淡々と食事をする日常グルメ漫画の金字塔!

個人で輸入雑貨商を営む井之頭五郎。
いつも一人静かに、誰にも邪魔されず、孤高の食事で幸福に空腹を満たす。


画像は『孤独のグルメ』2巻。そこらの大衆食堂で出される食事がリアルに描かれる。

グルメ漫画が得意な久住昌之氏と、リアルな絵を描かされたら漫画界でもトップクラスにうまい谷口ジロー氏のコンビによるグルメ漫画の傑作。

仕事で各地を移動する中年男性の主人公が、仕事の合間にその土地の大衆食堂にふらりと立ち寄って、ひとり黙々と食事をする。

ただそれだけなのに、その店や客たちの情景や所作、そして出される食事がとてもリアルに描かれるため、読んでいて味が想像できてしまい食欲を大いに煽られる。

たぶんいままで読んだ中で一番の飯テロ漫画だと思う。

【8位】スプリガン

スプリガン〔保存版〕(1) (少年サンデーコミックス)

超古代文明の遺産を巡るSFアクション!

超古代文明の遺産を封印する特殊工作員「スプリガン」。
高校生の御神苗優はそのスプリガンの一員として、各国の軍隊を相手に古代遺産を守るべく日々戦う。


画像は『スプリガン』1巻。オーパーツを組み込んだオリハルコン製のパワードスーツを装着して戦う主人公。

『ARMS』と並ぶ皆川亮二氏の代表作のひとつ。

超古代文明の遺跡封印を目的とした特殊組織のトップエージェントが、遺産を巡って世界各国の軍隊・特殊部隊と渡り合うアクション漫画。

ノアの箱舟やらナチスの遺産やらのオーパーツが発見され、それらを狙って各国の特殊部隊などがやってくる。
それに対して、オーパーツを用いて作られた通常の30倍以上の筋力を発揮させるパワードスーツを着た主人公や、気功の達人、人間離れした獣人が格闘バトルを繰り広げるという熱い展開。

皆川氏お得意の厨二ワールド全開なので、バトル漫画が好きな人なら燃えること間違いなしだ。

【9位】幽麗塔

幽麗塔(1) (ビッグコミックス)

セクシャル・マイノリティの悩みを描いたレトロなミステリー冒険活劇!

昭和29年の神戸。
文学やカストリ雑誌を好むニート青年・天野は、謎の美青年・テツオにそそのかされ、財宝が眠るといわれる時計塔「幽霊塔」の調査に協力する。
その秘密に迫ろうとする天野だったが、莫大な財産を巡って、様々な事件に巻き込まれてゆく。


画像は『幽麗塔』1巻。財宝が眠ると噂される幽霊塔を中心に殺人事件が起きる。

『医龍』で知られる乃木坂太郎氏によるミステリー漫画。

本作はアリス・マリエル・ウィリアムソンの小説をもとにした黒岩涙香の翻案小説『幽霊塔』をもとに、セクシャル・マイノリティ(主にトランスジェンダー)をテーマに盛り込んで大胆にアレンジされている。
まぁほぼ小説は関係のないオリジナルストーリー。

主人公は「幽霊塔」と呼ばれる時計塔に隠されていると噂される財産を目当てに謎の美青年と組むが、そのせいで同じく財産を狙う殺人鬼に殺されかける。

それをきっかけに過去に起きた幽霊塔の惨劇や、幽霊塔を買い取った敏腕検事の目論見、相棒の美青年の正体など、次から次へと謎が迫り、様々な怪事件へと巻き込まれていくことになる。

幽霊塔の事件や謎を探るために各地を巡る冒険要素もあり、さらにその冒険を通した成長も描かれるため、ミステリーだけなく冒険活劇としても面白い。

そしてそれらに加えて、トランスジェンダーを中心としたセクシャル・マイノリティたちの葛藤も描写されていく。
この点でも評価されており、ジェンダーをテーマとしたセンス・オブ・ジェンダー賞の大賞を受賞している。

ミステリーとしても、葛藤や成長を描いたヒューマンドラマとしても、綺麗にまとまっていて良い作品。

【10位】Sunny

Sunny(1) (IKKI COMIX)

児童養護施設の子供たちを描いた松本大洋氏渾身の一作!

様々な事情を持つ子供たちが、親と離れて暮らす場所「星の子学園」。
問題児の春男と真面目ガリ勉の静を中心に、星の子学園の子供や大人たちの日常が綴られる。


画像は『Sunny』1巻。児童養護施設に預けられた子供たち。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞を受賞作した、松本大洋氏の少年期の実体験をもとにした児童養護施設漫画。

親から捨てられたなどの理由で児童養護施設で暮らすことを余儀なくされている子供たちと、子供たちに温かく接する施設の大人たち。
この2つの視点での日常生活が、淡々と、しかしエグいリアルさで描かれていく。

作者の実体験がベースなだけに日常がリアルすぎて、ホント読んでいて胸が痛くなる。

両親に捨てられたことで非行に走る子供。
その子供が自分を捨てた親の前で懸命に素直な良い子として振舞う姿には泣けてくる。

何度も読み直すには辛い漫画だけど、一度は読んでおきたい傑作だ。

【11位】エマ

エマ 1巻 (HARTA COMIX)

19世紀イギリスの階級社会を描いた貴族とメイドのブリティッシュ・ロマンス!

19世紀末のイギリス・ロンドン。
貿易商人の跡取り息子・ウィリアムは、かつての家庭教師だった老婦人の家でメイドのエマと出会う。
お互いに惹かれあうが、しかし身分差が壁として立ちはだかる。


画像は「エマ」8巻。19世紀後半のロンドンを中心に貴族社会が描かれる。

貴族とメイドの身分差の恋愛を描いた森薫氏のデビュー作。
序盤は絵がまだアレだが、後半には『乙嫁語り』のような華やかな描き込みになっている。

森薫氏が描く煌びやかな世界観と、淡々とした日常の雰囲気にはとても魅力がある。

男女問わず読みやすい恋愛漫画だし、イギリスやメイドが好きな人にもオススメだ。

【12位】羊のうた

羊のうた (1) (バーズコミックス)

他人の血が欲しくなる奇病に苦しむ姉弟の儚いヒューマンドラマ!

幼い頃に母親を亡くし、父親の友人夫婦に育てられた少年・高城一砂。
ごく普通の高校生活を送っていた一砂だが、あるときから血を見ると奇妙な感覚に襲われるようになる。
そして一砂は再会した姉により、高城家の「病」について知らされる。


画像は『羊のうた』2巻。姉の血を飲む主人公。

【13位】夕凪の街 桜の国

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

被爆者家族の日常を描いた原爆漫画!

広島の原爆投下から10年後。
生き延びて日常を歩んでいた人に突然訪れる原爆症による死。
そして現代まで続く、被爆により家族を亡くした二世の悩みや差別。


画像は『夕凪の街 桜の国』。被爆者を扱った作品だが、温かみのある絵で暗さを感じさせない。

日本人なら知っておかなくてはいけない原爆漫画。

原爆を生き残っても、その後に発症して死ぬ恐れがある原爆症。
そして今もまだ終わっていない原爆による被害。
恥ずかしながら、この漫画を読んではじめて知ったことだ。

絵柄も主人公も明るいため、重苦しい雰囲気ではなく読みやすい。
1巻完結なので一度は読もう。

戦中の広島を描いた『この世界の片隅に』もあわせて読むことを推奨。

【14位】すごいよマサルさん

セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

少年ジャンプの伝説的シュールギャグ・アクション!

謎の格闘技「セクシーコマンドー」を習得した変人高校生・花中島マサル。
セクシーコマンドー部(ヒゲ部)を創設し、部員たちと部活に励む。


画像は『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』1巻。独特のシュールギャグはその後の作品に多大な影響を与えた。

『マサルさん』以前と『マサルさん』以降に分類してもいいくらい、その後の漫画のギャグ展開に革命をもたらした偉大なシュールギャグ漫画。

シュールギャグ漫画のバイブルといっても過言ではない作品なので、シュールギャグが好きな人は読んで間違いなしだろう。

私も当時かなりハマったし、いまでも忘れられないギャグのオンパレードだ。

【15位】テルマエ・ロマエ

テルマエ・ロマエI (ビームコミックス)

古代ローマ人が現代日本の風呂文化に驚愕する風呂コメディ!

古代ローマの浴場設計技師・ルシウスは、事故で現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。
古代ローマより遥かに発達し、合理的な日本の風呂の凄さを知ったルシウスは、そこで得た着想をもとに古代ローマで浴場を設計する。


画像は『テルマエ・ロマエ』1巻。古代ローマの技師が主人公。

古代ローマ人の目を通して「日本の風呂スゲー」と感動する漫画。
日本のトイレが凄いのはよく話題に上がるが、風呂文化も凄いのだなと気づかせてくれる。

「マンガ大賞」と「手塚治虫文化賞」をダブル受賞し、また欧米のいくつかの賞でもノミネートされるなど、世界的にも評価されている。

【16位】竹光侍

竹光侍(1) (ビッグコミックススペシャル)

ピカソ的技法を漫画に取り入れた剣豪時代劇アート!

江戸の長屋にやって来た、竹光を差した浪人・瀬能宗一郎。
瀬能は変人ながらも、優しい性格で周囲の人々に愛される。
しかし瀬能には本人も知らない出生の秘密があり、そのために政争に巻き込まれ、刺客に命を狙われる。

画像は『竹光侍』1巻と2巻。松本大洋氏による個性的な画風が特徴的。

原作は僧侶にして漫画家の永福一成氏で、作画は『ピンポン』などで知られる松本大洋氏。

あまり知られていないかもしれないが、文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞や、手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞するなど、高く評価されている作品だったりする。

で、この漫画の何が凄いのかというと、それはこの↑で載せているような、漫画としてとても個性的な絵。

松本大洋氏は作品ごとに画風を変えてくるが、本作では作画に専念しているからか、ピカソ的(キュビズム的)な技法を用いた画風で挑戦されている。

はじめて読んだときは「漫画でこんな描き方があるのか!」と目からウロコだった。
これは1~2巻だけでも読んでみてほしいところ。

もちろん絵だけでなく、ストーリーも天才剣士の剣豪アクション物語として綺麗にまとまっている。

【17位】ハチミツとクローバー

ハチミツとクローバー 1

美大生たちの青春と報われない片思いを描いた少女漫画の名作!

貧乏アパートで貧乏ながらも楽しい生活を送る美大生・森田、真山、竹本の3人。
そんな彼らのもとに小さく可憐な天才少女・花本はぐみがやって来たことで青春が動き出す。


画像は『ハチミツとクローバー』の1巻。コロボックル扱いされるヒロイン。

主要登場人物のほとんどが報われない片思いをしているのが切ない。
しかしハイテンションなノリのコメディもミックスされているので、暗さを感じさせない切なさだ。

少女漫画というより青年漫画に近い作風だろうか。
作者は『すごいよ!!マサルさん』をリスペクトしているそうだが、そのためか女性だけでなく男性でも読みやすい漫画になっているように思う。

少女漫画だけど男女ともにオススメできる内容だ。

【18位】ひきだしにテラリウム

ひきだしにテラリウム

『ダンジョン飯』の九井諒子氏による傑作ショートショート集!


画像は『ひきだしにテラリウム』。ショートショートの主人公として生まれた少女のお話。

1話数ページからなるショートショートの作品集。
小説だと星新一氏などで有名だが漫画ではとても珍しい。

九井諒子氏というと『ダンジョン飯』が大人気な作家。
しかしこちらも文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞を受賞するなど評価されている。

内容は主にSFの日常コメディが中心で、様々なクスッとするお話が33話も詰め込まれている。
しかもストーリーにあわせて毎回画風を変えており、芸が細かい。

こちらも『ダンジョン飯』に劣らない傑作だと思う。

また同作者の『竜のかわいい七つの子』と『竜の学校は山の上』も、面白いファンタジー短編集でオススメだ。

この九井諒子氏はリアルなファンタジー世界を描くのが本当にうまい。

【19位】神々の山嶺

神々の山嶺 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

山に生きる天才クライマーの人生を描いた登山漫画!

カメラマンの深町はネパールで、かつて国内で数々の登攀記録を打ち立てながらも、姿を消して行方不明になっている登山家・羽生丈二と遭遇する。
羽生のことが気になった深町は、なぜ彼がネパールにいるのか、なぜ姿を消していたのか、その謎を追いかける。


画像は『神々の山嶺』4巻。谷口ジロー氏の画が硬派な世界観とマッチしている。

夢枕獏氏の小説を、『孤独のグルメ』で知られる谷口ジロー氏が漫画化した作品。

主人公はクライマーとして圧倒的な才能と実力を持ち、すべてを山に注ぎながらも、資金難で海外遠征ができず、頑固で不器用で協調性がないため国内で孤立している不遇の天才登山家。

その登山家のこれまでの人生と、そしてこれから行われる命を賭けた最大のチャレンジを、カメラマンの視点で追いかけていく物語となっている。

登山に興味がなくても、こういった何かひとつのことに人生のすべてを賭けた漢の生き様というのは読み応えがある。
これぞ大人向けの漫画。

【20位】日常

日常(1) (角川コミックス・エース)

高校生たちのシュールな日常コメディ!

ロボ娘が曲がり角で男子高校生とぶつかり、その衝撃でお互いが上空に吹っ飛び、そして荷物から飛び散ったシャケが通行人の頭の上に降ってくる。
そんなシュールな日常が今日も繰り広げられる。


画像は『日常』1巻。ただひたすらにシュールな日常が描かれる。

何かよくわからないけど笑ってしまうシュールギャグ。
ただただひたすらにシュールな展開が続いていくので、かなり好みが分かれるかと思う。

「何これよくわからん」と思う人も多いだろう。
でもツボに入る人にはめちゃくちゃツボに入るはずだ。

個人的にはとてもツボに入ったのでオススメしておく。

【21位】彼方のアストラ

彼方のアストラ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

マンガ大賞受賞作の少年少女たちのSF惑星サバイバル・ミステリー!

宇宙への往来が当たり前になった近未来。
惑星キャンプに旅立った高校生たち9名は謎の襲撃を受け、故郷から遠く離れた宇宙空間へと飛ばされ遭難してしまう。
9名は協力しながら惑星を旅し、故郷への帰還を目指してゆく。


画像は『彼方のアストラ』1巻。謎の球体の襲撃を受ける主人公たち。

少年ジャンプにしては珍しく宇宙を舞台としたSFモノ。
惑星サバイバルをはじめ、少年ジャンプらしいテンポの良い展開とコメディ、それにミステリーが詰め込まれている。

前半は惑星でのサバイバルを通して仲間たちとの絆を強めていく少年漫画らしい物語。
そして後半にはミステリー要素が強まり、意外な展開に驚愕させられる。

マンガ大賞に相応しい、綺麗にまとまった作品。

【22位】ヘルシング

HELLSING(1) (ヤングキングコミックス)

吸血鬼とキリスト教とナチスのダークファンタジー・バトル!

20世紀末のイギリス。
大英帝国の王立国教騎士団、通称「ヘルシング機関」に所属する最強の吸血鬼・アーカードは、吸血鬼でありながら吸血鬼を狩ってゆく。

画像は『HELLSING』1巻。主人公の吸血鬼・アーカード。

【23位】銃夢

銃夢(1)

ハリウッド映画化されたサイバーパンク・アクション!

空中都市ザレムが全てを支配する遠い未来。
荒廃した地上に捨てられていたサイボーグの少女・ガリィは、クズ鉄町で暮らす医師により修理されるが、過去の記憶を失ってしまう。
ガリィは賞金稼ぎのハンターになり、闘いを通して記憶を取り戻してゆく。


画像は『銃夢』1巻。サイボーグの少女が主人公。

本編は一旦完結したものの、その後にパラレルワールドの続編が続いている。

【24位】山賊ダイアリー

山賊ダイアリー(1) (イブニングコミックス)

リアルな狩猟&ジビエを描いたコミックエッセイ!

現役猟師にして漫画家の岡本健太郎。
ウサギやハト、カラス、イノシシなどを狩猟し、それを解体して調理するリアル猟師生活の日々が描かれる。


画像は『山賊ダイアリー』1巻。狩ったカラスを調理する作者。

『ソウナンですか?』の原作で知られる岡本健太郎氏による狩猟&ジビエのコミックエッセイ。

実際に猟師として狩猟をしていた作者の実体験をもとに、猟師仲間たちと楽しく狩猟をする様や、獲物を調理して食べる様を淡々とリアルに描いている。

ウサギやハトやカモやマムシやカラスやイノシシなども、狩って解体して調理して食べる。
そういった料理がとても美味しそうで、読むと猛烈に肉が食べたくなってくる。

また猟銃や狩猟免許の取得から、猟の手法、サバイバルの知識、猟師のコミュニティといった、猟師のリアルを知れるのも嬉しい。

正直絵は下手だけど、それを補ってあまりある魅力のある漫画だ。
これを読むと猟師になるのも悪くないなと思えてくる。

【25位】レベルE

レベルE 上 (ジャンプコミックスDIGITAL)

冨樫義博ワールド全開のSF日常オムニバス!

高校進学に伴い一人暮らしを始めることになった野球少年・筒井雪隆。
引っ越し先の部屋へ行くと、そこには勝手に侵入して生活している自称宇宙人の青年がいた。


画像は『レベルE』上巻。自称宇宙人の青年と遭遇してしまう野球少年。

【26位】セトウツミ

セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

男子高校生2人が川辺で放課後漫才トーク!

元サッカー部の瀬戸と、優等生の内海。
性格は対極なのになぜか気の合う2人は、毎日放課後に川辺でダベって暇をつぶす。


画像は『セトウツミ』1巻。川辺で放課後トークをする2人。

1話完結の漫才トークが繰り広げられていく漫画。

奇抜なシチュエーションではなく、会話のセンスや間の取り方で笑わせにくる。
漫才が好きな人にオススメだ。

しかも最後には驚愕の展開も用意されている。
「まさかこれまでの会話が伏線だったとは・・・・・・」とストーリー構成にもビックリ。

【27位】あれよ星屑

あれよ星屑 1巻 (ビームコミックス)

復員兵2人の日常を描いた戦後東京アンダーワールド!

敗戦から1年あまりの焼け落ちた東京。
酒浸りの暮らしをしていた復員兵・川島徳太郎は、かつて死線を共にした戦友・黒田門松と再会する。


画像は『あれよ星屑』1巻。戦後混乱期の雑多な東京が描かれる。

手塚治虫文化賞で新生賞を受賞した戦後漫画。

戦争を生き延びた上官と部下の2人の復員兵を通して、戦後の焼け野原になった東京の闇市での日常と、2人の戦中の過去が描かれる。

特に闇市というアンダーグラウンドな場所が舞台なところが面白い。
そこで雑炊屋を営む暮らしから、売春婦たちや、親を亡くした子供たちまで、綺麗事ではない戦後混乱期の光景がとてもリアルに映し出されていく。

普通の漫画なら描かない性的なところも包み隠さず直球に描いてくるため、それゆえに現実にあったかもしれない日常を感じさせられる。

戦後混乱期らしい雰囲気が出ている良い作品。

【28位】土星マンション

土星マンション(1) (IKKI COMIX)

コロニーの窓拭きの仕事をするSFヒューマンドラマ!

地球全体が自然保護区域となり、人々は上空のコロニーで暮らすようになった時代。
中学を卒業した少年・ミツは、亡き父と同じくコロニーの外側から窓を拭く仕事に就く。


画像は『土星マンション』1巻。コロニーの窓拭きをするお仕事。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門の大賞を受賞し、実写映画化も予定されていたが、リーマンショックの煽りを受けて中止になってしまった不運な作品。

人類が地上で暮らせなくなり、遥か上空のコロニーで暮らすようになった遠い未来を舞台に、宇宙服を着てコロニーの窓拭きをするという仕事を通したヒューマンドラマ。

命綱を頼りにしたちょっと危険なお仕事ながらも、その仕事に生きる主人公の成長や、仕事で出会う様々な人々のエピソードが描かれていく。

宇宙のお仕事モノという点では、宇宙のゴミ拾いを描いた『プラネテス』に近い形だろうか。
雰囲気的には『ふたつのスピカ』かもしれないけれど。

宇宙ものだけどSF色が強いわけではなく、優しいほっこりとするお話が多くて読みやすいかと思う。

【29位】僕だけがいない街

僕だけがいない街(1) (角川コミックス・エース)

タイムリープ能力で真犯人を探すミステリー・サスペンス!

時間を巻き戻すことができる青年・藤沼。
ある日小学生の頃に起きた連続小学生誘拐事件の真犯人に母親が殺され、その罪を擦り付けられる。
しかしそのことがキッカケで小学生の頃までタイムリープし、当時の事件を追うことになる。


画像は『僕だけがいない街』1巻。小学校の頃を思い出す主人公。

見た目は子供、頭脳は大人になった主人公が活躍する物語。

虐待を受けている同級生を救おうとするなど、事件を追う過程で周囲の人々を救っていくのが爽快だ。

先が気になりどんどん引き込まれる。

【30位】いちえふ

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) いちえふ 福島第一原子力発電所労働記 (モーニングコミックス)

福島原発作業員の日常を潜入体験したルポ漫画!

東日本大震災から1年後の福島第一原子力発電所(通称「1F」)。
そこで実際に作業員として働いた作者が、作業員の立場から実態を描きだす。

採用までの流れや、作業員が実際にどんな環境でどんな仕事をしているのかが分かりやすく描かれており、また1F内での闇取引めいた転職活動などの話もあって読み物としても面白い。

国内だけでなく海外からも注目された作品だが、メディアではあまり報じられない福島の現実を知ることができるので一度は読んでおきたい。

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