【完結済み】青年漫画おすすめランキング30選【大人向け】

おすすめマンガ

(2月1日更新)

Kindleで読める、完結しているオススメの青年漫画をランキング形式で紹介。

青年漫画なので大人向けの渋い作品が多めになっている。

完結済みの青年漫画

【1位】寄生獣

人間を捕食する寄生生物との戦いと共生を描いたSFアクション!

突如謎の寄生生物たちが飛来し、人間の頭に寄生して脳を乗っ取り、人間そっくりの姿で人間社会に紛れ込み、密かに人間を捕食するようになる。
高校生の少年・泉新一も寄生されてしまうが、寄生先が右手だったために命を取られずにすむ。
そしてそれから右手の寄生生物との奇妙な共生関係が始まる。


画像は『寄生獣』1巻。謎の寄生生物に寄生される主人公。

「完成度の高い漫画」の話題になるとよく名前が挙がる岩明均氏の名作SFアクション漫画。
星雲賞受賞や評論家などからの高い評価を得ながらも、ハリウッドと契約したのに映像化されず、しかも契約のせいで長いこと他とメディアミックスができなかった不運な作品だったりもする。

物語は謎の寄生生物が突如飛来することから始まる。
寄生生物は人間の脳を乗っ取り、表向きは人間として生活しながらも、裏ではコッソリと他の人間を食い殺していく。

普通の高校生だった主人公も寄生されてしまうが、寄生先が右手だったがために脳を乗っ取られずに済む。
しかしそのせいで右手の寄生生物と共生しなくてはいけなくなり、そのうえ主人公はそのことを周囲に隠しながら、人間を捕食するほかの寄生生物たちと戦うはめになっていく。

こうした「人間そっくりの化物たちが社会に潜んでいる」「人間の主人公がその化物の側になってしまう」というシチュエーションは、『東京喰種』や『亜人』など、その後の作品に大きな影響を与えた。

だけどこの漫画は暗い展開になりそうな不幸な始まりながらも、右手の「ミギー」が愛着の持てるユニークなキャラなため、むしろ熱いバディものになってくるのが良いところ。
食物連鎖の頂点に立つ人間が被食者の立場になるとか、親子愛とか、哲学とか、そういった要素も詰め込まれて深いお話でもあるのだが、シンプルに「人間と人外のバディによるアクション」としてみても面白い。

絵は古臭いけど、ストーリーの完成度の高さは漫画史に残る傑作。

【2位】めぞん一刻

浪人生と美人管理人のアパートラブコメ金字塔!

古いアパート「一刻館」に住む浪人生・五代裕作と、騒がしい住人たち。
そこに美人管理人・音無響子がやって来たことで、五代の恋物語がはじまる。


画像は『めぞん一刻』1巻。アパートを舞台としたラブコメ。

巨匠・高橋留美子氏による青年誌でのラブコメ漫画。
数々のヒット作を生み出した高橋留美子氏の作品の中でも最高傑作として推す声が多いし、個人的にもそう思っている。

物語は浪人生の主人公が住むオンボロアパートに、年上の美人管理人がやって来ることから始まる。
主人公は管理人さんにひと目惚れするのだが、騒がしいアパートの住人たちに邪魔されてなかなか上手くいかない。
しかも管理人さんは夫を亡くした未亡人で、その夫のことを忘れられずにいる。
そんな「最大の恋敵は死人」という困難な恋愛模様が描かれる。

携帯電話がない時代だからこそできる主人公とヒロインのすれ違いと誤解から始まるお話が多く、それがとてももどかしさを感じる。
そのうえヒロインは嫉妬深い面倒な性格をしていて、それがより一層もどかしさを加速させる。
しかしそういった一歩間違えたら読者に嫌われそうな要素が絶妙なバランスで成立している。だから面白い。

またラブコメには珍しく終わり方も完璧
終盤怒涛の展開からの納得のラストなので、ラブコメが好きなら間違いなくオススメだ。

【3位】それでも町は廻っている

ノスタルジックな商店街のほんわか日常コメディ!

商店街のみんなに可愛がられているタヌキっぽい元気な女子高生・嵐山歩鳥。
その歩鳥と老婆のメイド喫茶を中心に、古き良き商店街でドタバタ活劇が繰り広げられる。


画像は『それでも町は廻っている』1巻。一昔前のノリを感じさせるコメディが多い。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞星雲賞を受賞した日常ミステリーSFコメディ漫画。
藤子・F・不二雄の継承者」と言われたりする石黒正数氏の代表作で、商店街のみんなに愛される愉快な女子高生を中心とした日常が描かれる。

1話1話の起承転結が丁寧で読みやすく面白いし、「こんな街で暮らしたい」と思える古き良き商店街の日常描写も魅力的。
リアルな高校生活を描いた漫画はちょくちょく見かけるけれど、この漫画はそれだけでなくリアルな小学生を描くのも上手い。
そういった描写がノスタルジーを加速させる。

また日常コメディのみならず、作者お得意のミステリーや、藤子・F・不二雄テイストな「すこしふしぎ」のSFも加わってくる。
そのうえ作中の時系列がシャッフルされる仕組みなため、読み直して時系列を理解すると新たな発見が出てくることもある。

1巻だけだとそこまでハマるほどではないのだけど、2巻3巻と続けて読むと、いつの間にかハマってしまう。
そして最後まで読むと、喪失感で切ない気持ちになってしまう。
そんな日常漫画の傑作だ。

【4位】岳

山の厳しさと素晴らしさを描いた心温まる山岳救助漫画!

北アルプスで暮らしながら山岳遭難救助の民間ボランティアを行う変わり者の青年・三歩。
山と山に来る人を愛する三歩は、いつも明るく元気に山を登りながら遭難者を救助する。


画像は『岳』5巻。遭難救助が間に合わない厳しい現実も描かれる。

マンガ大賞文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞などを受賞した山岳救助漫画。
登山モノではなく、登山者の遭難救助を通したドラマが描かれる。

主人公は山で暮らしながら山岳救助のボランティア活動をする山男。
そんな主人公が県警山岳遭難救助隊やほかのボランティア仲間と協力しながら、遭難者の救助を行っていく。

しかし遭難者は必ずしも助かるわけではなく、救助が間に合わず、無慈悲にリアルに死ぬ悲しい展開も多い。
だがそれでも、山が大好きで底抜けに明るく優しい主人公が、遭難者を「よくがんばった」と励まし、山の素晴らしさや、登山の楽しさを教えてくれる。
なので読んでいて暗い気持ちになるというよりむしろ優しい気持ちになれる

登山に興味がある人でもない人でも、ジワッと感動させられる名作だ。

【5位】コウノドリ

出産と命を描いた感激の産科医ドラマ!

医者とジャズピアニストを両立する産科医・鴻鳥サクラ。
日々命の危険と隣り合わせの出産に立ち会ってゆく。


画像は『コウノドリ』2巻。産科医でありながら有名なジャズピアニストでもある主人公。

出産を題材とした産科医漫画。
数ある医療漫画の中でもこれは特にオススメで、出産の知識を得るためにも男女問わず必読の書だ

主に出産に関するハイリスクなケースを扱っており、出産がいかに命がけで、危険と隣り合わせの行為かがよーくわかる。
これは出産をする女性だけでなく、父親になる男性も知っておくべきこと
読めば読むほど、母子ともに無事に出産を終えるのは幸運な奇跡なのだなと強く認識させられる。

またほかの多くの医療漫画とは違って、医者同士のドロドロとした院内政治などの人間関係が描かれないのも個人的にはオススメしやすい点。
純粋に医療エピソードに集中して読める。

くどいようだが男性も絶対に読んでおくべき内容だ。

【6位】GANTZ

死人が異星人と戦わされるデスゲーム・SFアクション!

地下鉄のホームではねられた高校生の玄野と加藤は、死んだ直後に謎のマンションの一室に転送させられる。
そこでは同じように死んだ人たちが集められ、謎の黒い玉に武器とスーツを渡されて異星人と戦うよう指示される。


画像は『GANTZ』21巻。死んだ人たちが部屋に集められ、謎の黒い玉に異星人討伐を指示される。

CGによって制作される「3D漫画」で知られる奥浩哉氏の代表作となるSFデスゲーム。

不幸な事故で死んだ一般人たちが再生されて集められ、武器の銃と防具のスーツを与えられて、地球に隠れ住む異星人の討伐ミッションに強制参加させられる。

異星人には強さに応じてポイントが設定されており、ミッションクリア時にそのポイントが100ポイント貯まると、「記憶を消されてゲームから解放」「死んだ仲間を蘇生」「強力な武器を入手」の3つからいずれか1つを選択できる。

100ポイント貯まるまで何度でもミッションに参加させられるし、貯まった後も必ずしも解放を選択することにはならない。
こういったゲーム的設定と選択肢がこの漫画の面白いところ。

また主要キャラクターであっても遠慮容赦なくあっさり無慈悲に殺されてしまうので、ストーリーが予想できず、スリリングな展開に気が抜けない。

だからといってただ残酷なデスゲームというだけでもなく、見知らぬ他人同士で生き残るために協力し、友情・努力・勝利で勝ち抜いていくジャンプっぽい熱い展開も見所だ。

デスゲーム系の漫画では文句なしでこれが最高傑作。

【7位】ピンポン

卓球に打ち込む高校生たちの才能と挫折と成長を描いた青春卓球ストーリー!

高校の卓球部に所属する天才肌のペコは、才能がありながらも努力せず、部活をさぼって賭け卓球で金を巻き上げる日々を過ごす。
一方でペコの親友のスマイルは、いつも無表情で冷めた性格をしており、卓球の実力もペコの陰に隠れていた。
しかし実はスマイルはペコを超える才能を持っており、指導者や実力者たちはそれを見抜いていた。


画像は『ピンポン』5巻。作品ごとに絵柄を大きく変える松本大洋氏だが、今回は細線を多様した黒味の薄いタッチが採用されている。

高校卓球を題材とした『スラムダンク』などと並び称される名作スポーツ漫画。
全5巻ながら無駄なく、才能・挫折・成長・友情のスポ根を詰め込んでいる。

主人公は才能に自惚れて努力をしない少年・ペコと、そのペコを上回る才能を隠し持つが、ペコをヒーローとして慕い、無意識に手加減をしてわざと負ける幼馴染の少年・スマイルのふたり。

スマイルは勝ち負けに興味がなく、高校の部活でもペコの陰に隠れていたが、指導者に才能を見抜かれ、猛特訓の末に全国トップレベルの圧倒的な実力を身につける。
一方でペコは才能にかまけて努力を怠ったことで才能のない努力家を相手に敗北し、また自身を上回るスマイルの真の才能を知り挫折する。

スマイルの才能を前には他の選手たちも心をへし折られていくが、そんな厳しい才能の世界と、その挫折から這い上がるヒーローの物語が熱い青春で描かれていく。

スポーツ漫画としての完成度が高いし、少なくとも短編のスポーツ漫画では間違いなく一番面白かった。

【8位】シグルイ

刀に狂った漢たちの剣豪時代劇!

江戸時代初頭。隻腕の剣士と盲目の剣士が、駿河城内の御前試合で真剣を用いて斬り結ぶ。
隻腕や盲目になりながらも戦うこのふたりには一体何があったのか、その因縁の過去が語られる。


画像は『シグルイ』9巻。2人の剣鬼の因縁の戦いが物語の中心。

元ネタは小説の『駿河城御前試合』。
しかし小説の内容はあまり関係なく、それに登場する隻腕の剣士と盲目の剣士の過去を中心に描いた、ほとんどオリジナルのストーリーとなっている。

この漫画は残酷な描写と濃すぎる絵柄で、かなーり読み手を選ぶ。

だが迫真の表現で描かれる壮絶で狂気で凄惨すぎる剣士たちの闘いと生き様は、一度読むと忘れることができない。
そして最後まで一気に読んでしまう魅力がある。

物凄く癖が強いけど、漫画としてはとても面白い。

【9位】嘘喰い

高度な頭脳戦が熱いギャンブル漫画の最高峰!

「嘘喰い」の異名を持つ伝説のギャンブラー斑目貘。
貘はあらゆる賭博を取り仕切る秘密組織「賭郎」の長・お屋形様の座を奪い取るため、命がけのギャンブルに身を投じる。


画像は『嘘喰い』40巻。水中で空気を賭けてルール不明のポーカーをルールを推測しながら行う「エアポーカー」のゲーム。

天才ギャンブラーが仲間たちと協力して命がけのギャンブルを勝ち抜いていくギャンブル漫画。

毎回毎回よくこんなゲームを思いつくなーと感心するくらい、主にオリジナルのゲームを用いて高度な頭脳戦の駆け引きが繰り広げられていく。
この作者は間違いなく漫画家の中で抜きんでて頭がいい。

そのうえこの漫画はギャンブルに勝ってはい終わりではなく、その後に(あるいはその前に)激しい格闘バトルが巻き起こる。
このバトルがこれまた熱く、どちらが本編かわからなくなるくらい力が入ったアクションが描写されていく。

また登場人物たちもひとりひとりが魅力的。
そしてそれらがトップクラスの美麗な画で描かれていく。

ストーリーもキャラクターもギャンブルもアクションも画力も、いずれもが一級品というパーフェクト。

【10位】JIN

江戸時代にタイムスリップした医者が現代医療技術で人々を救い出す!

東都大学附属病院に勤める脳外科医・南方仁は、幕末の1862年にタイムスリップしてしまう。
電気も消毒薬も抗生物質もない世界で、医師南方仁の戦いが始まる。


画像は『JIN』2巻。江戸時代でコレラに立ち向かう主人公。

手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した医療漫画。

昨今流行の異世界作品風に紹介するなら、異世界転移した医者の主人公が、文明の劣る世界で現代医療無双をするお話といったところか。
まぁこの作品は異世界ではなく江戸時代にタイムスリップするお話なのだけど。

主人公は十分な医療環境にない江戸時代で悪戦苦闘しながら、それでも怪我や病から一人でも多くを救おうと奮闘していく。
その主人公が現代医療技術を用いて活躍する様が爽快で、また現代医療技術の凄さにも感心する。

幕末当時の江戸を中心とした文化や社会事情を交えながらストーリーが展開されていくため、そうした歴史を学べる作品としてもオススメだ。

医療漫画としても歴史漫画としても異世界漫画(?)としても名作。

【11位】プラネテス

宇宙で生きる人々を通して「愛」を語る哲学的SFヒューマンドラマ!

今よりも気軽に宇宙へ行けるようになった近未来。
宇宙開発により生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ)があふれ、旅客機と衝突事故を起こすなどの社会問題となっていた。
そんな中、デブリ回収業者として働く青年・ハチマキは、いつか宇宙船を所有することを夢見ながらゴミ拾いの日々を送る。


画像は『プラネテス』1巻。事故が原因でパニック障害を引き起こし、自己と語り合う主人公。

『ヴィンランド・サガ』で知られる幸村誠氏デビュー作の宇宙漫画。
SF賞の星雲賞で、『風の谷のナウシカ』以来となる原作・アニメのダブル受賞を達成した作品でもある。

舞台は宇宙開発によって生まれたスペースデブリ(ゴミ)が、旅客機と衝突事故を起こすなどの社会問題を起こしている2070年代。
そんな近未来の宇宙で、デブリ回収の仕事をしながら夢を追い求める主人公の葛藤や成長を通しながら、宇宙に生きる人々のドラマが描かれる。

同じ宇宙を題材とした漫画でも、夢に向かって明るく突き進む『宇宙兄弟』とは異なり、こちらは夢を追う薄暗い狂気的なものを感じさせる。
そのうえ愛や人生観といった思想を語ってくるため、哲学的でやや難解だ。

しかしながら全4巻で完成度の高く、そして読み応えのある大人向けのヒューマンドラマになっている。
これを20代半ばのデビュー作で描ききった作者にはただただ脱帽。

【12位】もやしもん

農大の楽しい菌類青春コメディ!

肉眼で菌が見える不思議な力を持った農大新入生・沢木惣右衛門直保。
農大の変人教授や研究室の仲間たちと共に、祭り好きな大学でキャンパスライフを送りながら菌について学んでゆく。


画像は『もやしもん』12巻。酒造りのうんちくを語る菌たち。

手塚治虫文化賞マンガ大賞や星雲賞などなどを受賞した農大菌類漫画。

なぜか肉眼で菌が見えてしまう新入生を主役とした楽しい大学生活物語でありながら、菌や食について学べる優れた学習漫画でもある。
ついでにお酒中心のグルメ漫画としても楽しめる。

祭り好きな大学で、ノリのいい先輩たちと馬鹿騒ぎをする。
こんな大学生活を送ってみたかったと読んでいてほんと思えてくる。

そして菌については、可愛くコミカルな菌たちを交えながら解説されていく。
特に日本酒だとかワインだとかビールだとかのお酒の話題が多いため、酒好きだとより一層楽しく読めることだろう。

特に学習漫画としてはこれ以上ない傑作なので、学生にも大人にもオススメ。

【13位】ピアノの森

天才少年の活躍を描いた感動のクラシックピアノ漫画!

森に捨てられたピアノをおもちゃ代わりに育った貧乏な少年・一之瀬海。
海は世界的なピアニストの父親をもつ同級生・雨宮修平や、怪我で引退した天才ピアニスト・阿字野壮介に才能を見出され、ピアニストとして挑戦することになる。


画像は『ピアノの森』2巻。ピアノを奏でる主人公。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門の大賞を受賞したクラシック音楽漫画。

主人公は森に捨てられたピアノを独学で弾いて育った天才少年。
貧しい劣悪な環境で育てられながらも、怪我で引退した不遇の天才ピアニストに見出されて才能を開花する。
そしてやがて世界へと羽ばたき、コンクールでライバルたちと熱い戦いを繰り広げていく。

と書いていて思ったけれど、これはスポーツ漫画の王道ストーリーなわけか。
しかしそれが音楽漫画でとなると意外と珍しいのかもしれない。

最初から最後まで盛り上がる展開だったし、そのうえ最後のオチもとても良かった。
これは思わずにっこりしながら泣いてしまう。

【14位】蟲師

怪異を引き起こす「蟲」とそれを解決する「蟲師」の不思議な雰囲気の和風ファンタジー!

江戸時代~明治時代あたりの架空の日本。
常人には見えない「蟲」への対処を生業とする「蟲師」のギンコは各地を旅し、蟲により引き起こされる怪異を解決してゆく。


画像は『蟲師』1巻。蟲に取り付かれた少年。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞などを受賞した和風ファンタジー漫画。
「蟲」と呼ばれる妖怪的な存在がいる架空の江戸~明治時代風日本を舞台に、1話完結の幻想的な物語が描かれる。

例えば蟲は耳を聴こえなくするとか、目を見えなくするとか、夢を現世に伝染させるとか、様々な不可思議な現象を引き起こす。
そういった蟲に取り付かれてしまった人々に対し、各地を旅する専門家の「蟲師」である主人公がそれを淡々と解決するお話になっている。

独特の世界観なものの、山々や村々のノスタルジックな日本の雰囲気が醸し出ていて、読んでいてとても心地良く感じられる。
個人的にお気に入りな和風の雰囲気漫画の傑作だ。

【15位】攻殻機動隊

電脳化・義体化が普及した近未来日本を描いたサイバーパンク漫画の金字塔!

西暦2029年、通信ネットワークに覆われ、膨大な情報が世界を駆け巡る超高度情報化社会。
より複雑化していく犯罪に対抗すべく、超法規的な防諜機関・公安9課「攻殻機動隊」が結成される。


画像は『攻殻機動隊』1巻。今ではアニメが有名だが原作はこの漫画。

アニメがとても有名でハリウッド映画化もされた、士郎正宗氏によるサイバーパンク漫画。
科学技術が高度に発展した近未来で起きる犯罪と、それに対応する公安警察組織の活動が描かれる。

舞台は第3次世界大戦と第4次世界大戦が起きたパラレルワールドの21世紀日本。
人間の脳とコンピュータネットワークを直接接続する「電脳化」や、サイボーグ技術の「義体化」などが普及している。
そんな社会で、それらを用いた複雑化していく犯罪に対応すべく結成された特殊部隊が物語の主役となっている。

まぁそういった設定はアニメなどで知っている人は多いかと思うが、漫画版に関しては、1巻あたりというか、1コマあたりの情報量が多いことが特徴だろう。


画像は『攻殻機動隊』1巻。サイボーグメイキングの様子。

とにかく情報の密度が濃い、濃すぎる。
枠外を使ってまでビッシリとSF世界が描きこまれている。
描き込まれすぎていてスマホだと読みにくいかと思うけど、タブレットやPCブラウザならまぁ読める。

アニメ版などよりも、よりコア向けのマニアックな作品といった感じだが、これはこれでSF好きな人にオススメだ。

【16位】BLAME!

どこまでも上へ続く巨大階層都市を探索する圧倒的スケールのサイバーパンク・アクション!

複雑高度に階層化された都市と、極限まで発達したインターネット社会になった遠い未来。
災厄により人類は市民権の「ネット端末遺伝子」を失ってしまい、不法居住者としてAIにより排除されるようになってしまう。
サイボーグの霧亥はこの世界を救う鍵となる「ネット端末遺伝子」を持つ人間を探し出すため、果てしない探索と戦いの旅を送る。


画像は『BLAME!』1巻。果てしなく壮大な都市構造物を探索する。

SF漫画の巨匠・弐瓶勉氏の初期代表作。
どこまでもどこまでも上へ上へと続いていく巨大建築物を、不老不死のサイボーグが黙々と探索していくサイバーパンク世界の冒険物語が描かれる。

舞台はネットワークへのアクセスを可能とする「ネット端末遺伝子」という遺伝子が市民権となった遠い未来。
しかしながらこの「ネット端末遺伝子」が感染により人類から失われてネットワーク社会を制御できなくなり、そのうえ人類はAIから市民権のない不法居住者として排除される対象になってしまう。

そうなってからさらに遠い遠い未来、止めることができない「建設者」により都市構造物が際限なく拡張され続け、地上すべてが建物に覆われる。
そんな中で不老不死のサイボーグの主人公は、この世界を止めることができる「ネット端末遺伝子」を持つ人類を探し出すため、長い年月をかけて巨大都市の階層を上へ上へと探索していく。

・・・・・・という難解な設定でスケールの大きいストーリー。
主人公がほとんど語らず黙々と探索していくので、初見で理解することは至難の業。
私は3周くらい読んで、さらにWikipediaで補ってなんとか理解できた(つもり)。

だけど人類がAIなどに排除される絶望的な世界の中、一途の希望をかけてどこまでも続く巨大階層都市を探索する雰囲気は、ストーリーを理解できなくても十分に楽しめる。
終始緊張感に満ちた独特の世界観は唯一無二のもの。

ついでに同作者の『BIOMEGA』もオススメ。
世界観・雰囲気的には同じ類の作品だ。

【17位】孤独のグルメ

大衆食堂で淡々と食事をするハードボイルドな日常グルメ漫画の金字塔!

個人で輸入雑貨商を営む井之頭五郎。
いつも独り静かに、誰にも邪魔をされず、孤高の食事で幸福に空腹を満たしてゆく。


画像は『孤独のグルメ』2巻。そこいらの大衆食堂で出される食事を淡々と食べていく。

グルメ漫画が得意な久住昌之氏と、リアルな絵を描かされたら漫画界でもトップクラスに巧い谷口ジロー氏のコンビによる傑作グルメ漫画。

仕事で各地を移動する中年男性の主人公が、仕事の合間にその土地の大衆食堂などにふらりと立ち寄って、独り淡々と食事をする。
ただそれだけなのに、そこで出される食事や、それを食べる主人公の心情がリアルなため、読んでいて味が想像しやすく、美味しそうに思えてしまう

また食事だけでなく、店の情景や客の所作、注文に悩む心理もリアルに描かれるところが面白い。


画像は『孤独のグルメ』1巻。初めて入る定食屋での注文や客の様子。

主人公は初めて入った食堂で何を注文するか悩んだり、注文しようと思っていたメニューがなくてガッカリしたり、後から「やっぱりコレじゃなくてアレを注文すればよかった」と後悔したりする。
そういったところに人間味があって共感ができる。

なにひとつ特別な凄い料理がでるわけでもないのに、とことんリアルな描写におおいに食欲を煽られる。

【18位】ドロヘドロ

バイオレンスでグロテスクな魔法ファンタジー!

魔法で頭を爬虫類にされた記憶喪失の男・カイマン。
カイマンは餃子屋の友人・ニカイドウと共に、自身の謎を解くため魔法使いを狩り続ける。


画像は『ドロヘドロ』1巻。1ページ目から衝撃的な展開ではじまる。

独特のバイオレンスな魔法世界を描いたダークファンタジー漫画。
グロテスクでハードコアな作風のため物凄く万人ウケしない作品だが、芸術的な画と個性的な世界観でコアなファンも多い。

魔法を使えない人間たちが暮らし、魔法使いたちの実験場にされて荒廃した現代世界。
そして体内で生成された「ケムリ」を用いて魔法を使う魔法使いが暮らす異世界。
この2つの世界を行き来しながら、何者かによりトカゲ頭にされた記憶喪失の主人公の謎を追っていく物語が描かれる。

魔法使いにより荒廃させられた現代世界も、また魔法使い(や悪魔たち)が暮らす世界も、どちらも魅力的な世界観。
暴力的な絵やアクションもあわさって、ほかでは見れない唯一無二なファンタジー漫画になっている。

しょっぱなから衝撃的な展開でスタートすることもあり、個人的に強く印象に残った作品だった。

【19位】無限の住人

不死の剣豪の戦いを描いた時代劇アクション!

父を殺し、母を攫った剣客集団「逸刀流」に復讐を誓う少女・浅野凜。
凜は「百人斬り」の異名を持ち、不死の肉体を持つ剣士・万次を用心棒として雇い、逸刀流の統主である宿敵・天津影久を追う旅を始める。


画像は『無限の住人』2巻。沙村広明氏の絵も魅力のひとつ。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞や、海外のアイズナー賞最優秀国際作品部門を受賞した時代劇アクション漫画。
特に沙村広明氏による独特のタッチの繊細な画がアーティスティックな作品だ。

物語の舞台は江戸時代。
なんだかんだで不老不死になってしまった侍の主人公が、剣客集団に両親を殺された娘に雇われ、壮絶な復讐の旅を手助けしていく。

とまぁ、当初は1対1で戦うシンプルな復讐劇だったものの、途中から敵側のドラマもガッツリ描かれ、さらには新たな勢力も登場し、次第に様々な思惑の剣士たちが入り乱れる群像劇となる。
例えるなら魔王側にも正義があって、それがもうひとりの主人公として描かれるような感じだろうか。
登場する剣士たちの生き様が魅力的で、どの勢力も応援したくなってくる。

またグロというかリョナというか、少年誌では絶対に描けないアブノーマルな残虐描写が多いのも特徴的。
そこはかなり好みが分かれるところかと思うが、しかしそういった描写があるからこそ、残酷で魅力的な物語になっているのではないかと思う。

【20位】へうげもの

芸術視点で描かれる数奇な戦国時代!

群雄割拠、下剋上の戦国時代。
織田信長に仕える古田左介(古田織部)は立身出世を目指しながらも、茶の湯と物欲に魂を奪われる。


画像は『へうげもの』1巻。芸術に対する主人公のオーバーリアクションも面白い。

手塚治虫文化賞マンガ大賞やメディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した歴史漫画。
戦国時代が題材でも、茶道などの芸術方面をメインに置いた変わった作品だ。

主人公は戦国武将でありながら、後の世に茶人として名を残した古田織部。
あまり知られていないマイナー武将かと思うが、織田信長や豊臣秀吉に仕えると同時に、茶人で名高い千利休に弟子入りした人物である。
その武将兼茶人の古田織部の生涯を通して、茶道や茶器、美術や建築などにスポットライトを当てた戦国時代が描かれる。

ユニークかつコミカルな作風で、ほかのどの戦国時代漫画とも違う味を出している。
戦国時代漫画を読みなれている人でもまた違った感動があるはずだし、そしてギャグテイストなので戦国時代漫画をはじめて読む人にも読みやすいかと思う。

【21位】幽麗塔

セクシャル・マイノリティを描いたレトロなミステリー冒険活劇!

昭和29年の神戸、文学やカストリ雑誌を好む無職の青年・天野は、謎の美青年・テツオにそそのかされ、財宝が眠るといわれる時計塔「幽霊塔」の調査に協力する。
そうして天野とテツオは、莫大な財産を巡る様々な事件に巻き込まれてゆく。


画像は『幽麗塔』1巻。財宝が眠ると噂される幽霊塔を中心に殺人事件が起きる。

『医龍』で知られる乃木坂太郎氏による、ジェンダーをテーマとしたセンス・オブ・ジェンダー賞の大賞を受賞したミステリー漫画。
財宝が眠るといわれる時計塔を中心とした冒険ミステリーと同時に、トランスジェンダーの悩みが描かれる。

作品の元ネタは、アリス・マリエル・ウィリアムソンの小説『灰色の女』を基にした、黒岩涙香の翻案小説『幽霊塔』(と、それを江戸川乱歩がリライトした同タイトル)。
本作はその『幽霊塔』を参考にしつつ、セクシャル・マイノリティをテーマに盛り込んで、ほぼほぼオリジナルのストーリーとしてアレンジしている。

主人公はのび太がそのまま大人になったようなダメ人間のニートで、時計塔「幽霊塔」に眠ると噂される財宝を目当てに、謎の美青年と手を組んでいく。
それをきっかけに過去に起きた幽霊塔の惨劇や、幽霊塔を買い取った敏腕検事の目論見、相棒の美青年の正体など、次から次へと謎が迫り、様々な怪事件へと巻き込まれていくことになる。

幽霊塔のミステリーといってもそこだけが舞台ではなく、謎を解明するために各地を旅する冒険活劇もあり、ハラハラドキドキの連続となっている。
またトランスジェンダーを中心とした、セクシャル・マイノリティたちの葛藤もガッツリと物語に食い込んで描写されていく。
そしてその冒険や葛藤を通して主人公と相棒が成長し、友情を育んでいく様もうまい。

冒険ミステリーとしても、葛藤・成長・友情を描いたヒューマンドラマとしても綺麗にまとまっている。

【22位】東京喰種

「喰種」と「喰種対策局」の戦いを描いた現代ダークファンタジーバトル!

人と同じ姿で人間社会に紛れ込み、人を喰らう「喰種」が蔓延する現代東京。
大学生の金木研は不幸にも喰種の臓器を移植されてしまい、喰種たちのコミュニティで生きる苦悩の日々を送ることになる。


画像は『東京喰種トーキョーグール:re』1巻。喰種対策局と喰種の戦いが話の中心。

『寄生獣』をスタイリッシュバトルにしたような漫画。

人間そっくりの食人生物「喰種」が人間社会に紛れ込んで暮らしているのが一般に知られている現代東京で、普通の人間だった青年が移植手術で喰種にされてしまい、人間社会で暮らせなくなる絶望から始まる物語。

というわけでそんな主人公の苦悩が描かれていくわけだけれども、この作品の魅力はそういうことより、『ブリーチ』のようなオシャレでスタイリッシュなデザイン・バトルにある。

『ブリーチ』を少年誌を代表するスタイリッシュバトル漫画とするなら、こちらは青年誌を代表するスタイリッシュバトル漫画。
カッコイイデザインのキャラクターや武器が登場し、喰種と、その喰種を狩る喰種捜査官との凄惨な戦いが巻き起こる。

なのでスタイリッシュなグロバトルが好きな人にオススメ。

【23位】医龍

天才外科医とそのチームを中心とした大学病院ヒューマンドラマ!

医師を辞めた天才外科医・朝田龍太郎のもとに、医大助教授・加藤晶がスカウトに来る。
彼女の狙いは心臓の難手術論文を成功させることで自身の教授選出を図り、今の大学医療を改革することにあった。


画像は『医龍』10巻。どんな難手術をも成功させる凄腕の主人公。

【24位】月下の棋士

将棋に命を賭ける棋士たちを描いた狂気の将棋漫画!

元名人を祖父に持ち、将棋を学びながら育ってきた破天荒な天才・氷室将介。
祖父の遺言を胸にプロ棋士を目指して奨励会に入会し、将棋界を荒らしてゆく。


画像は『月下の棋士』1巻。「初手端歩」を愛用する主人公。

【25位】イエスタデイをうたって

90年代のモラトリアムな青春恋愛ストーリー!

大学を卒業したもののフリーターとして目標もないまま過ごす青年・リクオ。
そんなある日、カラスを連れた不思議な少女・ハルが現れる。
そして時を同じくして、かつての想い人・榀子が戻ってきたことを知る。


画像は『イエスタデイをうたって』1巻。カラスを乗せたヒロイン。

【26位】自殺島

心に傷を負った自殺常習者たちが孤島で共同サバイバル生活!

自殺者が急増する日本。
自殺未遂を繰り返す青年・セイは、「生きる義務」を放棄した意思を示す書類にサインをしたことで、「自殺島」と呼ばれる孤島に放り込まれる。
そこには同じく自殺未遂の常習者たちが集められ、そこで自給自足のサバイバル生活を余儀なくされる。


画像は『自殺島』1巻。無人島に島流しされた自殺未遂の常習者たち。

『ホーリーランド』で知られる森恒二氏による無人島サバイバル漫画。

政府によって島流しされた自殺未遂の常習者たち。
そんな心に深い傷を負い、生き死にに悩む彼らが悪戦苦闘をしながら、みんなで知識を出し合って自給自足の共同生活をしていく。

『ホーリーランド』では作者の経験に基づいたリアルな格闘技が描かれたが、今作でも作者の経験に基づいたリアリティのあるサバイバルが描かれていく。
そのためサバイバル生活ものが好きな人にとてもオススメだ。

そしてそのサバイバル生活を通して人としての成長や、「なぜ生きるのか」といった答えも描かれる。

『自殺島』というタイトルからはネガティブなイメージが漂うかもしれないし、実際にネガティブな描写も多いものの、それでも全体的にはポジティブな方向へ向かっていく再生のヒューマンドラマになっている。

【27位】イムリ

心を操る「侵犯術」と3種族の星間戦争を描いた大作SFファンタジー!

惑星マージの支配種族「カーマ」は、精神を操作する「侵犯術」を用いて奴隷種族「イコル」を最下層とする階層社会を形成する。
カーマの呪師として育てられた少年・デュルクは政争に巻き込まれ、さらに原住民族「イムリ」の秘密を知ったことで、種族間の争いに巻き込まれてゆく。


画像は『イムリ』1巻。他者の精神を操る「侵犯術」。

【28位】闇金ウシジマくん

闇金の恐ろしい世界を描いた問題作!

10日5割の闇金融「カウカウファイナンス」の若き経営者・丑嶋馨。
今日も彼の会社には哀れな訪問者が引きも切らない。

画像は『闇金ウシジマくん』1巻。パチンコで遊ぶ金ほしさに闇金を利用する主婦たち。

【29位】ぼくらの

中学生たちが命を燃やして戦うセカイ系SFロボット!

夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海辺の洞窟で謎の男・ココペリと出会う。
ゲームに誘うココペリの話に乗って契約を結んだ彼らを待っていたのは、巨大ロボットを操縦して、地球を守るために敵の巨大ロボットと戦う展開だった。
しかもロボットの稼動にはとても重い条件があり……。


画像は『ぼくらの』1巻。少年少女たちは巨大ロボットに搭乗するが……。

【30位】アイアムアヒーロー

ゾンビパンデミックによる日常の崩壊を描いたパニックホラー!

妄想癖を持つ冴えない35歳の漫画家・鈴木英雄。
ある日、全国的に「噛み付き事件」が多発する。
そしてやがてゾンビのような「ZQN」と呼ばれる感染者たちが街にあふれだし、日常が崩壊してゆく。


画像は『アイアムアヒーロー』2巻。ゾンビ的な感染者が襲い掛かってくる。

コメント

  1. ためになりました!

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