なぜか最近筋トレに関する記事を書いているので、ついでに自宅でできる初心者向けの自重トレーニングを紹介していこう。
記事ではまず、筋トレをどれくらいの回数・頻度で行うかなどの基本的なことから解説し、続いて筋トレを行う前にするウォームアップを紹介する。
そして初心者にも簡単で、それでいて「最低これだけやればほぼ全身を鍛えられる!」という厳選した自重トレーニングを解説。
もちろん男性でも女性でもどちらでも使える。
ただし首の筋トレはリスクが大きいのでここでは扱わない。
また脊柱起立筋の負荷が高い筋トレ(バックエクステンションなど)も、同じくリスクが大きいので扱わない。
最後にトレーニングメニュー例を紹介しつつ、Q&Aという形で筋トレに関する疑問に答えていく。
つまりは、この記事一つで初心者向けの筋トレ情報が一通り揃うようにしている。
・・・・・・なのでちょっと長い。
ちなみに私はサッカー⇒陸上⇒空手⇒キックボクシングとスポーツを経験してきて、キックボクシングではトレーナーの真似事もしていた。
自宅での自重トレーニングもしているし、記事を書くにあたって最近の研究結果を調べるなど知識のアップデートも行ったので、それなりに信頼できる記事になっているはずだ。
筋トレの基本
正しいフォームで行う
フォームをしっかり確認
筋トレは正しいフォームで行おう。
間違ったフォームで筋トレをすると、膝や腰などを痛めるリスクが高まるし、筋トレの効果も減る。
フォームは文章では分かりにくいので、フォームについて詳しく解説している書籍や、YouTubeなどで公開されている他の方々のトレーニング動画を参考にするのがいいだろう。
動画については、個人的にマッチョな人は信頼度が高いと思う(私はマッチョじゃないので公開しない)。
本だと、上の『坂詰式正しい「筋トレ」の教科書』がフォームについて分かりやすく書かれていて参考になった。
呼吸をする
筋トレをする際には息を止めるのではなく、適切なタイミングでしっかり呼吸をしよう。
息を止めて筋トレをすると血圧が上がるので注意。
反動をつけない
筋トレは反動をつけずに行おう。
反動を付けると目的の部位(例えば胸とか)以外の筋肉も動員してしまい、その結果、目的の部位の筋トレ効果が下がってしまう。
またフォームが崩れるため、関節を痛めるリスクが高まる。
反動を付ける筋トレのことをチーティングと言う。
場合によってはそういったトレーニングが有効なこともあるが、少なくとも初心者がすることではない。
筋トレの回数
限界までの回数を3~5セット
筋トレは1つの種目につき、限界までの回数を3~5セット行う。
例えば腕立て伏せが20回で限界なら、その20回を3~5セット(計60回~100回)行う。
巷では「筋肥大トレーニングには10回前後を3セット」などと言われるが、それはダンベルやバーベルなどで細かい負荷の調整ができる場合の話。
自重トレーニングは細かい負荷の調整ができないため、限界までの回数をこなす。
数回しかできないなら負荷を軽くする
筋トレは限界までの回数をすると言ったが、その限界が一桁回数なら、少し負荷を軽くしたほうがいい。
例えば通常の腕立て伏せが5回しかできないなら、膝をつくなどして負荷を軽くし、せめて10回くらいはできるようにする。
筋肥大に適切な回数云々などもあるのだが、それ以前に負荷が高すぎるとフォームが崩れやすくなる。
フォームがしっかり身に付いていない初心者のうちは、10回以上できる負荷にしたほうがいい。調整が可能ならだが。
数十回できるなら負荷を重くする
逆に負荷が軽すぎて50回でも100回でもできるなら、もっと負荷を重くしたほうがいい。
例えば腕立て伏せなら、より負荷の高いデクラインプッシュアップを行うなど。
デクラインプッシュアップは椅子などで高さをつけた腕立て伏せ。
椅子のかわりにバランスボールを使う手もある。
あるいは器具ありでいいなら、プッシュアップバーを使うと負荷が高くなる。
腹筋なら腹筋ローラーもオススメ。
何十回もできてしまうようだとトレーニングに時間がかかってしまうため、時間短縮のためにも負荷を上げていきたい。
セット間は1分程度のインターバルを取る
3~5セットのセット間のインターバル(休憩)は1分程度取る。
セット間のインターバルについて、どれくらいの長さが適切かはハッキリとした答えが出ていない。
インターバルが短すぎると疲労が回復せず、次に十分な回数(負荷)をこなせない。
逆にインターバルが長すぎると、トレーニングに時間がかかってしまう。
個人的には自重なら1分くらいでいいかなと思っている。
筋トレの頻度
筋トレは2~3日に1回で週に2~3回
筋トレの頻度は週に2回以上。
週に1回の筋トレだと筋肉の維持になる。
週に2回の筋トレだと筋肉の向上になる。
ただし毎日すればいいというわけではなく、休養を取らないと逆に効果が薄くなる。
なので2~3日に1回のペースで週に2~3回を目指していこう。
とはいえ最初のうちは筋肉痛などの疲労が激しく、週に1回がやっとかもしれない。
無理をせず、週に2~3回は少し慣れてきてからでいい。
食事も大事
3食+プロテイン
いくら筋トレを頑張っても、タンパク質が不足していると十分な効果は得られない。
毎日3食しっかり食べて、そのうえでタンパク質が不足しているならプロテインを飲もう。
各メーカーのプロテインについては下の記事で解説しているので、興味のある方はそちらもどうぞ。
1日に必要なタンパク質の摂取量
1日に必要なタンパク質の摂取量は諸説あり、答えは出ていない。
しかし現状での大まかな目安としては、
筋トレをした日は体重1kgあたり1.2g~2gほどのタンパク質を摂取。
筋トレをしていない日は体重1kgあたり0.7~1gほどのタンパク質を摂取。
くらいでいいかなと思う(たぶん)。
プロテインを飲むタイミング
プロテインをいつ飲むのがベストかも答えが出ていない。
一昔前は「トレーニング直後にタンパク質を摂取するのが効果的」と言われていて、そのトレーニング直後の時間(30分あるいは1~2時間)がゴールデンタイムと呼ばれていた。
しかし最近の研究結果では「トレーニングから24時間くらいは筋タンパク質が合成されやすくなる(筋肉がつきやすくなる)」らしいということが判明してきた。
そのため「24時間かけて栄養を取るほうが大事」という認識に変わってきている。
つまりは朝・昼・晩で3食しっかり食べましょうということ。
そういうわけでプロテインを飲むタイミングについての意見は分かれていて、混迷を極めている。
個人的には就寝1時間前くらいに飲んでいるが、まぁまだ正解は誰にもわからないので、好きなタイミングにすればいいと思う。
主な筋肉の名称
胸=大胸筋
肩=三角筋
二の腕=上腕三頭筋
力こぶ=上腕二頭筋
背中上部=僧帽筋
背中全体=広背筋
背中中心=脊柱起立筋
太もも=大腿四頭筋
内股=内転筋
太もも裏側=ハムストリング
お尻=大臀筋
ふくらはぎ=下腿三頭筋
腹筋中央=腹直筋
横腹=腹斜筋
記事に登場する筋肉一覧。
別に覚えなくてもいい。
あると便利な道具
ヨガマット
ヨガマットがあるとフローリングなどの硬い床の上でも快適に運動ができる。
フローリングで筋トレをすると背中など色々なところが痛くなる。
それに騒音の原因にもなりかねない。
なのでヨガマットを使おう。
上のヨガマットだと8mmの厚さがオススメ。
ステップ台
詳しくは後述するが、自宅用のウォームアップ(有酸素運動)としてはステップ台を用いた踏み台昇降がオススメだ。
有酸素運動は脂肪燃焼に効果的。
筋トレでもウォームアップに有酸素運動を行うので、ステップ台は確保しておきたい。
ステップ台は高さによって負荷が変わるが、上のステップ台は10cm、15cm、20cmの3段階に高さを調整できるので良いと思う。
トレーニング用チューブ
トレーニング用のチューブは、これ1本で全身の筋トレができる優れた器具だ。
後述する広背筋の筋トレでも解説するが、チューブトレーニングなら自重トレーニングでは難しい筋肉も簡単に鍛えられる。
また自重よりもさらに低負荷な筋トレも可能になる。
リハビリにも用いられているので、筋トレをする筋肉がないという深刻な運動不足の人は、まずは自重での筋トレよりも、チューブトレーニングから始めたほうがいいと思う。
ここ自重トレーニングを紹介する記事なのでチューブトレーニングについてはほとんど扱わないが、初心者向けに大変オススメなトレーニング器具ということは覚えておいてほしい。
ほかにも筋トレ器具については下の記事で解説しているので、興味のある方はどうぞ。
ウォームアップ
ウォームアップの基本
ウォームアップとは
筋トレに入る前に、まずはウォームアップから始めよう。
ウォームアップとは体を温める準備運動のこと。
体が冷えた状態でいきなり筋トレを行うと、筋肉や関節を痛める恐れがある。
また十分な力が発揮できなくて、筋トレのパフォーマンスも下がってしまう。
そういったことを避けるためにも、最初は筋肉や関節への負荷が軽い運動で体を温めよう。
ウォームアップには有酸素運動
ウォームアップには有酸素運動が有効だ。
外出ありならウォーキング(早歩き)やジョギングがセオリー。
しかしこの記事は自宅縛りなので、ここではその場足踏みと踏み台昇降を紹介する。
ウォームアップとしてはそれらをうっすら汗ばむくらいまで行う。
個人差や気温などにもよるがだいたい10分ほどだろうか。もちろんそれ以上行っても問題ない。
また有酸素運動なので脂肪燃焼の効果もある。
ウォームアップで体脂肪が減って、その後の筋トレで筋肉が付いて、一石二鳥。
記事ではさらに、体が温まった後のダイナミックストレッチと、特異的ウォームアップも紹介していく。
①その場足踏み
自宅器具なしの有酸素運動
その場足踏み(その場ウォーキング)は自宅で器具を用いずにできる有酸素運動。
ただし負荷が低く、また飽きやすい動作なため、器具(ステップ台)を用意できるなら②の踏み台昇降のほうがオススメだ。
動作
太ももを上げて、腕を大きく振り、その場で足踏みをする。
運動不足の人には、これでもちょっとした下半身の筋トレになるだろう。
②踏み台昇降
自宅でオススメの有酸素運動
ステップ台が必要になるが、自宅での有酸素運動としては踏み台昇降がオススメ。
その場足踏みより有酸素運動として効果的だし、負荷の調整もしやすい。
動作
腕を振りながらステップ台を昇り降りする。
リズムに乗って昇り降りすると多少は楽しいかもしれない。
少なくとも、その場足踏みよりかは飽きにくい。
負荷の調整
踏み台昇降はステップ台の高さによって負荷が変動する。
負荷がきついならステップ台を低くしよう。
逆に負荷が足りないならステップ台を高くする。
あるいはダンベルなどを持ちながらでも負荷が高くなる。
有酸素運動の補助用には、こういった小型軽量のものが持ちやすくてオススメだ。
もっと軽くていいならペットボトル(500g)を使う手もある。
③ダイナミックストレッチ
関節を動かすストレッチ
有酸素運動で体が温まったら、続いてストレッチを行うとより安全。
ストレッチには大きく分けると、関節を伸ばすスタティックストレッチ(静的ストレッチ)と、関節を動かすダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)がある。
ウォームアップとして有効なのはダイナミックストレッチのほう。
ダイナミックストレッチというのは、分かりやすく言うとラジオ体操(主に第一)。
運動前のダイナミックストレッチは、怪我の予防やパフォーマンスの向上に有効と言われている。
ちなみに一昔前には、関節を伸ばすスタティックストレッチも合わせて行うことがスポーツ界で一般的だった。
しかし最近では、運動前のスタティックストレッチに対して否定的な研究結果が多く出ている。といっても諸説あるが。
ダイナミックストレッチの例
ウォームアップとしてのダイナミックストレッチの一例。
反動をつけるのではなく、ゆっくりと体を動かしていこう。
ラジオ体操第一も有効
あるいはラジオ体操第一でもいい。
NHKが動画を公開している。
④筋トレを低負荷で数回
特異的ウォームアップ
最後に、これから行う筋トレと同じものを負荷を下げて行う。
専門用語では「特異的ウォームアップ」と言ったりするらしい。
例えばこれから腕立て伏せを行うのであればその前に、膝をつくなどして負荷を落とした腕立て伏せを数回行って体を慣らす。
膝をついた腕立て伏せはこんな感じ。
そうして低負荷で多少体を慣らして、それから本番の腕立て伏せを行う。
ただし自重トレーニングだと負荷の調整が難しいこともある。
それ以上負荷を落とすことができないなら仕方がない。
まとめ
ウォームアップを丁寧にするなら①~④の順番で行う。
それが面倒という人は、最低①か②のどちらかだけでも、うっすら汗をかくまで行おう。
個人的には②の踏み台昇降がオススメ。
ぶっちゃけ私は自重トレーニング程度だとそれくらいしかしていない。
上半身トレーニング
【胸・肩・上腕三】腕立て伏せ
効果
腕立て伏せは主に、胸の大胸筋、肩の三角筋、二の腕の上腕三頭筋を鍛える筋トレ。
腕の開き方によって効果的な筋肉が変わり、両腕の幅を広くすると大胸筋に、両腕の幅を狭くすると上腕三頭筋に効果的となる。
基本フォーム
なかやまきんに君による腕立て伏せの基本フォーム。
真っ直ぐな姿勢にするというのは初心者には結構難しく、背中が反ってしまいやすいので注意しよう。
呼吸は下ろすときに吸って、上げるときに吐く。
より低負荷なフォーム
負荷を低くするならこの動画のように、テーブルに手をついて斜め上の角度で腕立て伏せを行う。
あるいは膝をつきながらでも負荷が低くなる。
プッシュアップバーで高負荷に
逆に負荷を高めたいならプッシュアップバーを使うと効果的だ。
手首が痛い場合
腕立て伏せをすると手首が痛くなるという人は、手首の関節が硬すぎるか、あるいは手首の筋肉不足が原因。
手首の関節が原因の場合は、上で紹介したプッシュアップバーを使うと楽になる。
筋肉不足が原因の場合は、手首の低負荷な筋トレ(チューブトレーニングなど)を行ったほうがいいかもしれない。
まぁ深刻な痛みでなければ、腕立て伏せをしていればそのうち鍛えられるが。
【上腕二】パームカール
効果
パームカールは主に、力こぶの上腕二頭筋を鍛える筋トレ。
器具なしの自重で上腕二頭筋を鍛えられる数少ない種目の一つ。
基本フォーム
片方の手でもう片方の腕を押さえつけて負荷をかけ、その負荷がかかった腕を持ち上げる。
呼吸は上げるときに吐いて、下ろすときに吸う。
【背・上腕二】リバースエルボープッシュアップ
効果
リバースエルボープッシュアップは主に、背中全体を覆う広背筋、背中上部の僧帽筋、肩の後ろの三角筋後部、力こぶの上腕二頭筋などを鍛える筋トレ。
特にメインは背中の大きな筋肉の広背筋。
リバースエルボープッシュアップは器具なしの自重で広背筋を鍛えられる数少ない種目の一つ。
基本フォーム
仰向けになった状態から、脇を締めて肘を押して上半身を持ち上げる。
腹筋の力で上げるのではなく、背中の力で上げるイメージ。
呼吸は上げるときに吐いて、下ろすときに吸う。
【背】シーテッドローイング(チューブ)
チューブトレーニング
器具を使うことになるが、背中の広背筋を鍛えるにはチューブを使うのが簡単でオススメだ。
効果
シーテッドローイングは主に、背中全体を覆う広背筋、背中上部の僧帽筋、肩の後ろの三角筋後部、力こぶの上腕二頭筋などを鍛える筋トレ。
要はリバースエルボープッシュアップと同じ。
メインも同じく広背筋。
基本フォーム
脇を締めて肘を後ろに引く形でチューブを引っ張る。
腕で引くのではなく、背中の力で引くイメージ。
呼吸は引くときに吸って、戻すときに吐く。
自重やダンベル・バーベルを使うより効かせるのが楽なので、広背筋にはこのチューブトレーニングを推したい。
下半身トレーニング
【大腿・臀部】スクワット
効果
スクワットは主に、太ももの大腿四頭筋、太もも裏側のハムストリング、お尻の大臀筋などを鍛える筋トレ。
また足の幅を広く取るワイドスタンススクワットだと、大腿四頭筋のかわりに、内股の内転筋を鍛えることができる。
足腰を鍛える王道筋トレだが、ウォームアップで体を温めてからでないと膝を痛める恐れがあるので注意。
基本フォーム
動画では立ち上がるときに膝を手で軽く押す低負荷のスクワットも紹介されている(5分38秒から)。
呼吸は下げるときに吸い、上げるときに吐く。
上体が前のめりになると、膝への負担が増して怪我のリスクが高まってしまうので注意。
内転筋に効くワイドスタンススクワット
こちらは内股の内転筋に効くワイドスタンススクワット。
脚を大きく開き、つま先も外側へ向ける。
下半身を鍛えるには、普通のスクワットとワイドスタンススクワットの両方を行おう。
より高負荷にするなら片足
逆に負荷を高くするなら、片足のブルガリアンスクワットや、シングルレッグスクワットを行う。
FF7のスクワット
余談だが、『FF7』に登場するスクワットはヒンズースクワット。
プロレスラーがよくやっているイメージのやつ。
膝を痛めるリスクが高く、また反動を用いるため筋肥大には向いていない。
なので真似はしないほうがいい。
【下腿】カーフレイズ
効果
カーフレイズは主に、ふくらはぎの下腿三頭筋(特に腓腹筋)を鍛える筋トレ。
つま先立ちをするだけなので初心者でも習得が簡単だが、ウォームアップで体を温めてからでないとアキレス腱を痛める恐れがあるので注意。
基本フォーム
壁に手をつくなどしてバランスを取った状態で、かかとを上げてつま先立ちを繰り返す。
呼吸は上げるときに吐き、下ろすときに吸う。
より高負荷にするなら
負荷を高めるには片足で行ったり、ステップ台などの台の上につま先だけ乗せて行うといい。
あるいはダンベルなどの重いものを持ちながら行うのも効果的だ。
腹筋トレーニング
【体幹】プランク
効果
プランクは主に、腹筋全体(腹直筋・腹横筋・腹斜筋)、姿勢に関する脊柱起立筋を鍛える体幹トレーニング。
本来は競技者向けの体幹トレーニングなのだが、筋トレとしてもそれなりに効果がある。
またフォームによってはより低負荷で行うこともできるため、後述するクランチよりも初心者にオススメだろう。
基本フォーム
肘をついて頭からかかとまで一直線の姿勢になり、その姿勢を維持し続ける。
背中が反らないように注意。
また呼吸も止めないように意識する。
低負荷なストレートアームプランク
肘をついたプランクがきついなら、手をついたストレートアームプランクを行うといいだろう。
要は腕立て伏せの姿勢。
最初はこれから始めるといいかと思う。
さらに、膝をつくとより楽になる。
【腹】クランチ
効果
クランチは主に、腹筋中央の腹直筋を鍛える筋トレ。
バキバキなシックスパックを作りたいなら、この腹直筋を鍛えるのが有効だ。
余談だが、腹筋を鍛える筋トレとしては一昔前はシットアップ(上体起こし)のほうがメジャーで、体育の授業でもシットアップが採用されていた。
しかしシットアップは腰への負担が大きいことから、最近ではクランチを推奨する声が多くなっている。
基本フォーム
動画のようなニーアップクランチなら下腹(腹直筋下部)も鍛えられる。
呼吸は上体を上げるときに吐き、下ろすときに吸う。
さらに負荷を上げるには、ダンベルのプレートなどの重いものを胸の上に抱えながら行うといいだろう。
【下腹】リバースクランチ
効果
リバースクランチは主に、下腹の腹直筋下部を鍛える筋トレ。
腹直筋下部はクランチやプランクでもある程度鍛えられるのだが、本格的に鍛えるならリバースクランチも合わせて行いたい。
基本フォーム
仰向けで両手をついて膝を曲げた状態で、お尻を持ち上げる。
呼吸は上げるときに吐き、下ろすときに吸う。
【横腹】ニーウィンドシールドワイパー
効果
ニーウィンドシールドワイパーは主に、横腹の腹斜筋を鍛える筋トレ。
正式名称がこれで合っているのかはよく分からない。
横腹を鍛えるのはダンベルなどの器具を使うと楽なのだが、自重ならこれが簡単かと思う。
基本フォーム
リバースクランチと同じ姿勢で、腰とお尻を左右を倒していく。
あまり急に腰を動かすと痛める恐れがあるため注意。
トレーニングメニュー例
全身トレーニング
・シーテッドローイング(広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋など)
・スクワット(大腿四頭筋、ハムストリング、大臀筋など)
・ワイドスタンススクワット(内転筋など)
・カーフレイズ(下腿三頭筋)
・プランク(腹筋全体)
全身の筋肉を鍛えるメニュー例。
回数はそれぞれ限界までを3セット。
頻度は2~3日に1回で、週に2~3回を目安にする。
上半身の補足説明
腕立て伏せは10回もできないようなら、テーブルに手をついたり、膝をついて負荷を落として行う。
シーテッドローイングはチューブを持っている人向け。
チューブなしならリバースエルボープッシュアップ(広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋)を行う。
必要なら必要ならパームカール(上腕二頭筋)も。
下半身の補足説明
スクワットとワイドスタンススクワットは重複する筋肉が多いため、2つ合わせて3セット程度でいい。
例えばスクワットを2セット+ワイドスクワットを1セットなど。
なお運動不足で膝や腰が深刻なまでに弱っているなら、最初はスクワットよりも、ウォーミングで紹介したその場足踏みを下半身の筋トレとして数週間ほど行ったほうがいいかもしれない。
その後は同じくウォーミングで紹介した踏み台昇降を下半身の筋トレとして数週間ほど行う。
スクワットはそれからでもいい。
腹筋(体幹)の補足説明
プランクは腹筋全般や脊柱起立筋といった体幹をまとめて鍛えられる。
初心者は腕立て伏せの姿勢のストレートアームプランクから始めるといい。
さらに時間とやる気があるなら、クランチ(腹直筋)、リバースクランチ(腹直筋下部)、ニーウィンドシールドワイパー(腹斜筋)も合わせて行うといいだろう。
部位を分ける
・火曜日:上半身
・水曜日:腹筋
・木曜日:休息
・金曜日:下半身+腹筋
・土曜日:上半身
・日曜日:休息
日によって筋トレの部位を分ける方法もある。
上は上半身と下半身と腹筋で分けた例。
上半身、下半身、腹筋のそれぞれの内容は全身メニューと同じ。
まぁここらへんは好みの問題なので、全身まとめて行おうが、部位を分けようがどちらでもいい。
大事なのは同じ部位を週に2回以上、限界まで鍛えることだ。
筋トレQ&A
10回3セットとかじゃなくて限界までするの?
自重での筋トレは限界まで行う。
よく聞く「10回3セット」というのは、ダンベルなどの負荷を細かく調整できる器具トレーニングの話。
自重は細かい調整ができないので、限界までの回数を行う。
例えば腕立て伏せを50回や100回できるのに、10回だけやっても効果はほぼない。
50回や100回できる人は、50回や100回行う。
男女で筋トレの違いは?
競技用の筋トレでもなければ、筋トレの内容は男性も女性も同じでいい(競技用は競技によるので知らない)。
特に女性は筋肉がつきすぎるのを嫌うかと思うが、それなら自分が望むだけの筋肉がついたら筋トレの頻度を週に1回に減らせばいいだけ。
筋肉がつく前から、筋肉がつきすぎることを心配して負荷や頻度を落とす必要はない。
万一筋肉がつきすぎることがあったとしても、多少サボればすぐ落ちるので大丈夫。
筋トレの効果を実感できるのはいつ?
筋トレの効果を実感できるのは3ヶ月後くらいと言われている。
もし効果を実感できないとしたら、それは筋トレの負荷が足りないか、フォームをあからさまに間違えているか、栄養が足りないか。
腹筋を割るには?
腹筋を割るには、まず体脂肪を減らす必要がある。
体脂肪が多いと、脂肪に覆われて腹筋が割れない。
腹筋が割れてくる体脂肪率の目安は、男性だと15%くらいだろうか。
女性は20%くらいと言われている。
まぁ綺麗に割るには体脂肪率一桁を目指したい。
体脂肪を減らすには、ジョギングや踏み台昇降などの有酸素運動を頑張ろう。
と言っても、息切れするほどキツイ強度で行う必要はない。軽い強度でいい。
有酸素運動の頻度は、慣れてくればほぼ毎日でも問題ない。
時間は5分でも1時間でもご自由に。
そして体脂肪を減らしたうえで見事なシックスパックを作るには、後はひたすら腹筋を鍛える。
2~3日に1回くらいの頻度で限界まで追い込んで鍛えよう。
引き締まった体にするには?
腹筋を割るのと同じ回答になるが、引き締まった体を手に入れるには体脂肪を減らして、そのうえで筋トレで適度に筋肉をつける。
ちなみにいくら筋トレを頑張っても、筋トレだけでは脂肪は減ってくれない。
脂肪燃焼にはジョギングや踏み台昇降といった有酸素運動をしよう。
後はまぁ、食事で脂肪を取り過ぎないようにするとか。
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