【完結済み】面白いマイナー漫画おすすめ11選【隠れた名作】

おすすめマンガ

(11月5日更新)

Kindleで読める、ややマイナー(少なくともメジャーではない)だけどオススメな面白い漫画を紹介。

基本的にここ20年以内かつ20巻未満で完結し、そして映像化されなかった、あるいはされたけどほとんど話題にならなかった作品の中から選んでいる。

おすすめマイナー漫画

幽麗塔

幽麗塔(1) (ビッグコミックス)

セクシャル・マイノリティの悩みを描いたレトロなミステリー冒険活劇!

昭和29年の神戸。
文学やカストリ雑誌を好むニート青年・天野は、謎の美青年・テツオにそそのかされ、財宝が眠るといわれる時計塔「幽霊塔」の調査に協力する。
その秘密に迫ろうとする天野だったが、莫大な財産を巡って、様々な事件に巻き込まれてゆく。


画像は『幽麗塔』1巻。財宝が眠ると噂される幽霊塔を中心に殺人事件が起きる。

『医龍』で知られる乃木坂太郎氏によるミステリー漫画。

本作はアリス・マリエル・ウィリアムソンの小説をもとにした黒岩涙香の翻案小説『幽霊塔』をもとに、セクシャル・マイノリティ(主にトランスジェンダー)をテーマに盛り込んで大胆にアレンジされている。
まぁほぼ小説は関係のないオリジナルストーリー。

主人公は「幽霊塔」と呼ばれる時計塔に隠されていると噂される財産を目当てに謎の美青年と組むが、そのせいで同じく財産を狙う殺人鬼に殺されかける。

それをきっかけに過去に起きた幽霊塔の惨劇や、幽霊塔を買い取った敏腕検事の目論見、相棒の美青年の正体など、次から次へと謎が迫り、様々な怪事件へと巻き込まれていくことになる。

幽霊塔の事件や謎を探るために各地を巡る冒険要素もあり、さらにその冒険を通した成長も描かれるため、ミステリーだけなく冒険活劇としても面白い。

そしてそれらに加えて、トランスジェンダーを中心としたセクシャル・マイノリティたちの葛藤も描写されていく。
この点でも評価されており、ジェンダーをテーマとしたセンス・オブ・ジェンダー賞の大賞を受賞している。

ミステリーとしても、葛藤や成長を描いたヒューマンドラマとしても、綺麗にまとまっていて良い作品。

自殺島

自殺島 1 (ジェッツコミックス)

心に傷を負った自殺常習者たちが孤島で共同サバイバル生活!

自殺者が急増する日本。
自殺未遂を繰り返す青年・セイは、「生きる義務」を放棄した意思を示す書類にサインをしたことで、「自殺島」と呼ばれる孤島に放り込まれる。
そこには同じく自殺未遂の常習者たちが集められ、そこで自給自足のサバイバル生活を余儀なくされる。


画像は『自殺島』1巻。無人島に島流しされた自殺未遂の常習者たち。

『ホーリーランド』で知られる森恒二氏による無人島サバイバル漫画。

政府によって島流しされた自殺未遂の常習者たち。
そんな心に深い傷を負い、生き死にに悩む彼らが悪戦苦闘をしながら、みんなで知識を出し合って自給自足の共同生活をしていく。

『ホーリーランド』では作者の経験に基づいたリアルな格闘技が描かれたが、今作でも作者の経験に基づいたリアリティのあるサバイバルが描かれていく。
そのためサバイバル生活ものが好きな人にとてもオススメだ。

そしてそのサバイバル生活を通して人としての成長や、「なぜ生きるのか」といった答えも描かれる。

『自殺島』というタイトルからはネガティブなイメージが漂うかもしれないし、実際にネガティブな描写も多いものの、それでも全体的にはポジティブな方向へ向かっていく再生のヒューマンドラマになっている。

土星マンション

土星マンション(1) (IKKI COMIX)

コロニーの窓拭きの仕事をするSFヒューマンドラマ!

地球全体が自然保護区域となり、人々は上空のコロニーで暮らすようになった時代。
中学を卒業した少年・ミツは、亡き父と同じくコロニーの外側から窓を拭く仕事に就く。


画像は『土星マンション』1巻。コロニーの窓拭きをするお仕事。

文化庁メディア芸術祭マンガ部門の大賞を受賞し、実写映画化も予定されていたが、リーマンショックの煽りを受けて中止になってしまった不運な作品。

人類が地上で暮らせなくなり、遥か上空のコロニーで暮らすようになった遠い未来を舞台に、宇宙服を着てコロニーの窓拭きをするという仕事を通したヒューマンドラマ。

命綱を頼りにしたちょっと危険なお仕事ながらも、その仕事に生きる主人公の成長や、仕事で出会う様々な人々のエピソードが描かれていく。

宇宙のお仕事モノという点では、宇宙のゴミ拾いを描いた『プラネテス』に近い形だろうか。
雰囲気的には『ふたつのスピカ』かもしれないけれど。

宇宙ものだけどSF色が強いわけではなく、優しいほっこりとするお話が多くて読みやすいかと思う。

竹光侍

竹光侍(1) (ビッグコミックススペシャル)

ピカソ的技法を漫画に取り入れた剣豪時代劇アート!

江戸の長屋にやって来た、竹光を差した浪人・瀬能宗一郎。
瀬能は変人ながらも、優しい性格で周囲の人々に愛される。
しかし瀬能には本人も知らない出生の秘密があり、そのために政争に巻き込まれ、刺客に命を狙われる。

画像は『竹光侍』1巻と2巻。松本大洋氏による個性的な画風が特徴的。

原作は僧侶にして漫画家の永福一成氏で、作画は『ピンポン』などで知られる松本大洋氏。

あまり知られていないかもしれないが、文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞や、手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞するなど、高く評価されている作品だったりする。

で、この漫画の何が凄いのかというと、それはこの↑で載せているような、漫画としてとても個性的な絵。

松本大洋氏は作品ごとに画風を変えてくるが、本作では作画に専念しているからか、ピカソ的(キュビズム的)な技法を用いた画風で挑戦されている。

はじめて読んだときは「漫画でこんな描き方があるのか!」と目からウロコだった。
これは1~2巻だけでも読んでみてほしいところ。

もちろん絵だけでなく、ストーリーも天才剣士の剣豪アクション物語として綺麗にまとまっている。

Sunny

Sunny(1) (IKKI COMIX)

児童養護施設の子供たちを描いた松本大洋氏渾身の一作!

様々な事情を持つ子供たちが、親と離れて暮らす場所「星の子学園」。
問題児の春男と真面目ガリ勉の静を中心に、星の子学園の子供や大人たちの日常が綴られる。


画像は『Sunny』1巻。児童養護施設に預けられた子供たち。

松本大洋氏の少年期の実体験をもとにした児童養護施設漫画。
文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞受賞作でもある。

親から捨てられたなどの理由で児童養護施設で暮らすことを余儀なくされている子供たちと、子供たちに温かく接する施設の大人たち。
この2つの視点での日常生活が、淡々と、しかしエグいリアルさで描かれていく。

作者の実体験がベースなだけに日常がリアルすぎて、ホント読んでいて胸が痛くなる。

両親に捨てられたことで非行に走る子供。
その子供が自分を捨てた親の前で懸命に素直な良い子として振舞う姿には泣けてくる。

何度も読み直すには辛い漫画だけど、一度は読んでおきたい傑作だ。

D-LIVE!!

D-LIVE!!(1) (少年サンデーコミックス)

あらゆる乗り物を使いこなす天才マルチドライバーのドライビング・アクション!

少年・斑鳩悟は高校生でありながら、国際的人材派遣会社「ASE」に所属する天才マルチドライバー。
あらゆる乗り物を使いこなし、ドックファイトから人命救助、犯罪者の追跡まで、様々な任務を遂行してゆく。


画像は『D-LIVE!!』1巻。ジェットスキーを操り犯罪者を倒す主人公。

『スプリガン』や『ARMS』で知られる皆川亮二氏によるドライビング・アクション漫画。

個人的に好きな作品なのだが、乗り物という題材が掲載紙の少年サンデーとあわなかったためか、前作と比べるとイマイチ人気が出なかった。
内容的には青年誌向きだったかと思う。

本作の主人公は、あらゆる一流を派遣する国際的人材派遣会社「ASE」に所属する超一流の天才マルチドライバー。

普段は安アパートで暮らす貧乏で平凡な高校生だが、任務になると常に冷静沈着にあらゆる乗り物を使いこなし、超人的なドライビングテクニックで周囲を圧倒する。

自動車、バイク、飛行機、潜水艇、建設機械、電車などなど、様々な乗り物が登場し、それらを主人公がかっこよく乗りこなしていくため、乗り物が好きな人にオススメだ。

また「表向きは平凡な高校生だが実はめちゃくちゃ凄いやつ」などの皆側作品でお約束の厨二設定も健在。
アクションバトルも相変わらず熱い。

ひきだしにテラリウム

ひきだしにテラリウム

『ダンジョン飯』の九井諒子氏による傑作ショートショート集!


画像は『ひきだしにテラリウム』。ショートショートの主人公として生まれた少女のお話。

1話数ページからなるショートショートの作品集。
小説だと星新一氏などで有名だが漫画ではとても珍しい。

九井諒子氏というと『ダンジョン飯』が大人気な作家。
しかしこちらも文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞を受賞するなど評価されている。

内容は主にSFの日常コメディが中心で、様々なクスッとするお話が33話も詰め込まれている。
しかもストーリーにあわせて毎回画風を変えており、芸が細かい。

こちらも『ダンジョン飯』に劣らない傑作だと思う。

また同作者の『竜のかわいい七つの子』と『竜の学校は山の上』も、面白いファンタジー短編集でオススメだ。

この九井諒子氏はリアルなファンタジー世界を描くのが本当にうまい。

あれよ星屑

あれよ星屑 1巻 (ビームコミックス)

復員兵2人の日常を描いた戦後東京アンダーワールド!

敗戦から1年あまりの焼け落ちた東京。
酒浸りの暮らしをしていた復員兵・川島徳太郎は、かつて死線を共にした戦友・黒田門松と再会する。


画像は『あれよ星屑』1巻。戦後混乱期の雑多な東京が描かれる。

手塚治虫文化賞で新生賞を受賞した戦後漫画。

戦争を生き延びた上官と部下の2人の復員兵を通して、戦後の焼け野原になった東京の闇市での日常と、2人の戦中の過去が描かれる。

特に闇市というアンダーグラウンドな場所が舞台なところが面白い。
そこで雑炊屋を営む暮らしから、売春婦たちや、親を亡くした子供たちまで、綺麗事ではない戦後混乱期の光景がとてもリアルに映し出されていく。

普通の漫画なら描かない性的なところも包み隠さず直球に描いてくるため、それゆえに現実にあったかもしれない日常を感じさせられる。

戦後混乱期らしい雰囲気が出ている良い作品。

ファイアパンチ

ファイアパンチ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

全身を燃やされ続けながら生きる男の人生を描いた衝撃のダークファンタジー!

「祝福者」と呼ばれる能力者が存在する、雪に覆われ文明が崩壊した地球。
少年・アグニは再生する能力を活かし、食べ物がない村人たちに自身の肉を分け与えて暮らしていた。
しかし食人を嫌悪した祝福者により、「焼け朽ちるまで消えない炎」で村もろとも燃やされてしまう。
だがアグニは燃やされながらも再生能力と強靭な意志で生き続け、全身に炎を纏った復讐者と化す。


画像は『ファイアパンチ』1巻。1話目から衝撃的な展開が繰り広げられる。

『チェンソーマン』で知られる藤本タツキ氏の連載デビュー作。

1話目がSNSで大きな話題になったので、決してマイナーとは言えないかもしれない。
しかし映像化はされていないのでメジャーというわけでもない作品。
まぁ内容的に映像化は色々と難しいのかもしれないけれど。

物語の舞台は雪に覆われ、食料が不足し飢えに苦しむ文明崩壊後の地球。

主人公は再生する能力を活かし、飢える村人たちのために「ボクの腕をお食べ」とアンパンマンよろしくカニバリズム奉仕に励む(正しくはカニバリズムではなくアントロポファジーだろうか)。

しかしその食人行為を嫌悪したほかの能力者により、「焼け朽ちるまで消えない炎」で村ごと燃やし尽くされてしまう。

だが主人公は燃やされながらも強力な再生能力と強靭な意志で生き続け、全身に炎を纏った復讐者と化す。

という衝撃的な展開で第1話がスタートする。
『チェンソーマン』もそうだったが、この作者は1話目で読者のハートをつかむのがとてもうまい。

この先も次から次へと怒涛の展開が巻き起こり、息つく暇なく物語りに引き込まれていく。

グロやら食人やらがあるし、ストーリーというかジャンル事態が変動しまくるのでかなり人を選ぶかと思う。
でも面白い漫画なことには違いない。

山賊ダイアリー

山賊ダイアリー(1) (イブニングコミックス)

リアルな狩猟&ジビエを描いたコミックエッセイ!

現役猟師にして漫画家の岡本健太郎。
ウサギやハト、カラス、イノシシなどを狩猟し、それを解体して調理するリアル猟師生活の日々が描かれる。


画像は『山賊ダイアリー』1巻。狩ったカラスを調理する作者。

『ソウナンですか?』の原作で知られる岡本健太郎氏による狩猟&ジビエのコミックエッセイ。

実際に猟師として狩猟をしていた作者の実体験をもとに、猟師仲間たちと楽しく狩猟をする様や、獲物を調理して食べる様を淡々とリアルに描いている。

ウサギやハトやカモやマムシやカラスやイノシシなども、狩って解体して調理して食べる。
そういった料理がとても美味しそうで、読むと猛烈に肉が食べたくなってくる。

また猟銃や狩猟免許の取得から、猟の手法、サバイバルの知識、猟師のコミュニティといった、猟師のリアルを知れるのも嬉しい。

正直絵は下手だけど、それを補ってあまりある魅力のある漫画だ。
これを読むと猟師になるのも悪くないなと思えてくる。

フリージア

フリージア愛蔵版 1 (1) (ビームコミックス)

敵討ちが合法化された近未来日本のバイオレンス・ガンアクション!

凶悪犯罪の被害者遺族が加害者に復讐する「敵討ち法」が成立した近未来の日本。
精神に異常をきたした特殊部隊出身の青年・叶ヒロシは、敵討ちの代理執行を行う事務所に就職する。
それにより殺し合いの現場に身を置くこととなり、精神はさらに不安定になってゆく。


画像は『フリージア』1巻。妄想の相手と会話をする主人公。

実写映画化されたけどあまり話題にならなかった松本次郎氏の代表作。
まぁ漫画の実写映画化なんて失敗フラグでしかないので仕方がない。

舞台は復讐が合法化され、被害者が加害者に復讐する「敵討ち法」が成立した日本。

被害者遺族はプロの執行代理人に敵討ちを依頼し、また加害者は警護人に護衛を依頼する。
そうして執行代理人と警護人および加害者の殺し合いが繰り広げられる。
これが日本の日常の一端になっているのだから恐ろしい。

そしてその狂った日常を演じる執行代理人たちも狂っている。
あるいは少しずつ狂っていってしまう。
主人公なんて妄想相手と会話をするなど、精神に異常をきたした状態からのスタートだ。

かなーりアクが強い作品だが、この狂いっぷりにハラハラドキドキさせられるし、読んでいてクセになる魅力がある。

コメント

  1. 自殺島と幽霊塔はかなり面白かったなぁ

  2. 幽霊塔・ファイアパンチは昔から好きな作品、一見の価値あり

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