Twitterを見ていると、たまに「ちくわはプロテインバーよりコスパがいい」といった類のツイートがバズっている。
個人的にサプリメントとしてはプロテインバーよりプロテインパウダーのほうがオススメなのだが、それはともかくとして、確かにちくわは高タンパク質低脂質の食品だ。
というわけで、ちくわがプロテイン代わりのタンパク質サプリメントとして優れているのかどうか、プロテインと比較して調べてみることにしよう。
ちくわの栄養成分やコスパ
焼きちくわ100gあたりの栄養成分
タンパク質:12.2g
脂質:2.0g
炭水化物:13.5g
ビタミンB12:0.8µg
ビタミンD:1µg
鉄:1mg
カルシウム:15mg
マグネシウム:15mg
食塩相当量:2.1g
ほかいろいろ
参考:日本食品標準成分表
焼きちくわ100gあたりの栄養成分はこんな感じになっている。
ちくわ100gというと、小さいちくわ4個入りセットくらい。
値段は安物なら100円するかどうかといったところだろう。
栄養成分で特筆すべきメリットは、高タンパク質で低脂質。
逆にデメリットとしては、塩分(食塩相当量)が多い。
高タンパク低脂質
ちくわ100gあたりタンパク質12g、脂質2g
ちくわは100gあたりタンパク質12gほどが含まれている。
そのうえ100gあたりで脂質が2gという低脂質でもある。
この高タンパク低脂質なことから、プロテインの代替品として話題になっているわけだ。
タンパク質の目標摂取量をちくわで補うなら・・・・・・
ではちくわをプロテイン代わりのタンパク質サプリメントとして利用した場合、どれくらいのちくわを食べればいいのだろうか。
1日あたりのタンパク質の目標摂取量は諸説あるが、だいたい運動をしていないなら体重1kgあたり0.8±2g、運動後なら体重1kgあたり1.6±4gくらい。
例えば体重60kgの私だと、筋トレをしていない日は1日3食の食事でタンパク質を60gほど摂取するようにしている。
そして筋トレ後はそれに加えて、プロテインで30gほどを追加摂取している。
このタンパク質30gをちくわで補おうとすると、250gのちくわが必要になる。
これはあくまでも私の場合だが、筋トレなどの運動をしている人ならそれくらいをタンパク質で補うことは珍しくはないだろう。
たまにならともかく、頻繁にそれだけのちくわを食べるとなると、ちくわへの愛情が試されることになりそうだ。
良質なタンパク質か?
またタンパク質は量だけでなく、質も大事。
良質なタンパク質かどうかの指標としては「アミノ酸スコア」が用いられる(昔は「プロテインスコア」と言われていた)。
このアミノ酸スコアが100だと必須アミノ酸のバランスがいい、良質なタンパク質ということになる。
そして多くのプロテインは、このアミノ酸スコアを意識した良質なタンパク質になっている。
ちくわのアミノ酸スコアがどうなのかはちょっとわからないのだが、メインが魚肉なので悪くはないはずだ。
ただしプロテインより劣る可能性はある。
塩分対策にきゅうりなど
100gあたり塩分2g
高タンパク低脂質のちくわだが、100gあたりの食塩相当量(塩分)が2gほど含まれている点には注意が必要。
1日あたりの塩分摂取量の目標値は、厚生労働省によると成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満。
WHOの基準だと5g未満。
タンパク質30g分のちくわ250gを食べると、それだけで5gに達してしまう。
対策としては野菜を食べる
対策としては、きゅうりやトマトなどの野菜に多く含まれるカリウムによって塩分を排出できる。
なのでちくわ+きゅうりなどの組み合わせで食べるのがいいかと思う。
ただしその分だけコストは増える。
まぁ栄養も少し増えるけど。
値段は?
ちくわの値段はケースバイケース。
しかし一応の数値を出さないとコスパの比較ができないので、参考までに私の近所のスーパーで調べると、ちくわ100gあたり85円が最も安かった。
つまりはタンパク質1gあたり約7円。
セールや業務スーパーならもう少し安く買えるだろう。
ただし塩分対策で野菜込みだと多少コストが増える。
ここではきゅうり代込みでタンパク質1gあたり約8~9円と仮定してプロテインと比較していく。
vs プロテインバー
まずは度々ちくわと引き合いに出されるプロテインバーと比較。
inバープロテイン
プロテインバーは携帯性が優れており、またおやつ感覚で食べることができるプロテイン。
森永製菓の『inバープロテイン』が有名かと思うので、中でも人気なチョコバータイプで見ていこう。
inバープロテイン チョコタイプの栄養成分
inバープロテインのチョコタイプはタンパク質以外にも、7種のビタミンB郡が配合されている。
ついでに食物繊維も含まれている。
デメリットとしては脂質が多い。
カロリーもちくわよりやや多い。
inバープロテイン チョコタイプのコスパ
値段は15本入りの箱タイプだと1本141円(2020年10月7日時点)。
1本あたりのタンパク質は15.9g。
つまりはタンパク質1gあたり約9円。
ちくわ+きゅうりでタンパク質1gあたり8~9円ほどと思われるので、単純にタンパク質の量のコスパだけならちくわは負けていない。
ただしタンパク質以外の栄養成分は、基本的にプロテインバーのほうが優れているようだ。
vs プロテインパウダー
続いてプロテインパウダーとの比較。
プロテインパウダーは水や牛乳、豆乳などと混ぜて飲む粉末のプロテイン。
プロテインバーよりカロリーや脂質、炭水化物が少なく、たいていの場合は値段も安い。
ザバス
プロテインパウダーで有名なのは明治の『ザバス』。
ザバスには様々な種類のプロテインがあり、種類によって栄養成分も大きく変わってくる。
個人的にはグレープフルーツ味が好きなのだが、ここでは一番人気のホエイプロテインココア味で比較しよう。
ザバスホエイプロテイン ココア味の栄養成分
ザバスホエイプロテインのココア味は、タンパク質以外にも4種のビタミンB郡+ビタミンC+ビタミンDが配合されている。
そしてカロリーや脂質、炭水化物も少ない。
ちなみに良質なタンパク質の指標となるアミノ酸スコアは最高の100。
ザバスホエイプロテイン ココア味のコスパ
値段は50食分だと約4100円(2020年10月7日時点)。
1食あたりのタンパク質は15g。
つまりはタンパク質1gあたり約6円。
ちくわやプロテインバーの2/3くらいのコストということになる。
エクスプロージョンだとさらに安い
Amazonだと最近は『エクスプロージョン ホエイプロテイン』が格安プロテインとして注目されている。
値段は味によるが、100食分で約4700円(プレーン味)または約5500円。
結論だけ言うと、5500円のほうでもタンパク質1gあたり約3円という低価格になる。
これはちくわやプロテインバーの1/3。
ザバスホエイプロテインのココア味と比べても1/2だ。
まとめ
vs プロテインバー
ちくわとプロテインバーだと、単純にタンパク質の量に対するコスパならちくわは負けていない。
ただし塩分対策にきゅうりなどもあわせて食べよう。
もっとも、ちくわが負けていないというのはあくまでもタンパク質の量に対するコスパのみの話。
その他の栄養成分と比較して特にちくわがオススメというわけではない。
vs プロテインパウダー
ちくわとプロテインパウダーなら、さすがにプロテインパウダーが優れている。ほとんど圧勝だ。
プロテインパウダーの中でも比較的に値段が高いザバスでさえ、ちくわよりタンパク質のコスパがいいし、そのうえ低カロリーで低脂質、各種ビタミンも含まれている。
また値段の安いエクスプロージョンのプロテインだと、単純にプロテインの量に対するコスパでも大差になる。
まぁちくわのライバルはあくまでもお菓子感覚のプロテインバーということで。
ちなみにプロテインパウダーについては下の記事でより詳しく紹介しているので、興味のある方はそちらもどうぞ。
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